「ゲートウォッチの誓い」にて追加されるキーワード能力「怒濤/Surge」。
 これをうまく使える『双頭巨人戦』フォーマットを、先行して現環境でやってみよう、というのが今回の企画です。(多分。俺の企画じゃないので)

 というわけで、思いつくままにDNを更新してみます。
 双頭巨人戦の理解の一助になれば幸いです。
 筆者が覚えるためでもあるので、間違いがあればコメ欄等でご指摘ください。

 なお、以下文中ではAとBがチームAB、YとZがチームYZとなり、それぞれ対戦しているものとします。

【1:目的】
(個人戦)そのプレイヤーの勝利(=相手プレイヤーの敗北)
(双頭巨人戦)チームの勝利(=相手チームの敗北)
 字面にすると違いがなさそうに見えますが、スタンダードでも下記のようなケースが起こり得ます。

(Case.01)
 プレイヤーAが《フェリダーの君主》をコントロールしている。AとBのターンのアップキープに共用ライフが42であり、そのまま誘発条件を満たし、解決した。この際、ゲームはどのように進むか。
(Case.02)
 プレイヤーAが《悪魔の契約》をコントロールしている。AとBのターンのアップキープに《悪魔の契約》の能力が誘発し、残りの選択肢が「あなたはゲームに敗北する。」の選択肢しかなく、それを選んだ。この際、ゲームはどのように進むか。

 個人戦において、Case.01の場合はAの勝利、Case.02の場合はAの敗北となりますが、双頭巨人戦においてはCase.01=ABの勝利、Case.02=ABの敗北となります。
# 余談ですが、《天使の嗜み》《白金の天使》などでプレイヤーAの敗北が置換された(されている)場合、チームABの敗北を置換します。従って、上記の状態で、プレイヤーBが空のライブラリーからカードを引こうとして敗北する、またはBが《悪魔の契約》の能力で敗北する、なども置換します。

 なお、チーム戦であり、1ゲーム先取となります。よってサイドボードの準備は要りません。(シールドの場合は残りの未使用カードがサイドボードと扱われますが、1本先取のため、デッキを登録する大会においては意味をなさないものとなります)

【2:共有】
 共有するものは、大まかに分けて以下の3種類です。
(1)ライフ
(2)ターン
(3)優先権
 対象としてのプレイヤーや、手札、マナ、コントロールしているパーマネント等は共有されません。
(Case.03)
 プレイヤーAは変異コストを支払い、《灰雲のフェニックス》を表にした。「各プレイヤーにそれぞれ2点のダメージを与える」とある。この際の各チームのライフ増減はどうなるか。
(Case.04)
 プレイヤーBは《はじける破滅》をプレイし、解決した。「各対戦相手にそれぞれ2点のダメージを与える」とある。この際の各チームのライフ増減はどうなるか。

 Case.03の場合はA,B,Y,Zに、Case.04の場合はY,Zにそれぞれ2点のダメージを与える。つまり、Case.03の場合はAB、YZはそれぞれ4点のライフが減少し、Case.04の場合はYZが合計4点ライフを減少させることになる。
# 余談ですが、《魂火の大導師》を持ち込んで《電弧連鎖》とか打つと計算がややこしいことになります。一応スタンダードで実現可能です。
(Case.05)
 今はチームABの第1メインフェイズである。戦場に一切のパーマネントがなく、スタックが空の状態であり、一切の遅延誘発型能力もない。優先権がABにあるとき、Aが《ラノワールの荒原》を、Bが《吹きさらしの荒野》を順番にプレイした。この間に、YZの優先権は発生するか。
(Case.06)
 Case.05と同様の状態で、Aが《ジャングルのうろ穴》を、Bが《ウギンの聖域》を順番にプレイした。この間に、YZの優先権は発生するか。

 優先権はチームごとに発生します。ABの間に(基本的に)順番はなく、優先権のあるチームのプレイヤーが呪文や能力を使用できます。Aが何らかの能力を使用し、優先権を放棄せずに続けてBが能力を使用する、ということが可能です。
 ですので、Case.05の場合、基本的にはYZの優先権は発生しません(土地を手札からプレイすることは「特殊な行動」です)。しかしCase.06のように、土地をプレイした際に何らかの誘発型能力が発生する場合(「上陸」など)、その誘発型能力がスタックに乗るため、ABがその優先権を放棄すれば、YZに優先権が発生します。
(Case.07)
 プレイヤーAは5枚、プレイヤーBは4枚、プレイヤーYは3枚、プレイヤーZは5枚の土地をコントロールしている。プレイヤーBは《白蘭の騎士》をプレイした。《白蘭の騎士》が戦場に出たときの誘発型能力は誘発するか。

 EDHなどでこのようなシチュエーションはありますが、双頭巨人戦において「対戦相手」とはY、Zのことを指します。「対戦相手1人があなたより多くの土地をコントロールしている場合」に誘発するので、Case.07の場合B<Zですから、《白蘭の騎士》由来の能力は誘発します。
# 余談ですが、《白蘭の騎士》の能力はいわゆる「if節ルール」でチェックします。誘発したとしても解決前にZが《荒廃した湿原》の能力を起動するなどして土地の枚数を4枚以下にした場合、解決時に能力はなにもしません。もちろん、《白蘭の騎士》が戦場に出る前にそれらを起動して土地を4枚以下にした場合、そもそも誘発しません。(rule 603.4)




 今日はこんなところで。気力が続けば次回も更新します。

 大会、ぜひお越し下さい!(宣伝)

「ゲートウォッチの誓い」争奪 双頭巨人戦大会

日時
 平成28年1月10日(日)
 受付:11:30~12:00(定員:32人) ※受付終了後開始、昼休憩時間は設けません
場所
 一刻館宇都宮店
 〒320-0803 栃木県宇都宮市曲師町3番12号シルバービル1階
 TEL 028-633-6863
フォーマット
 双頭巨人戦スタンダード構築(※後述)
対戦方式
 スイスドロー3~5回戦ののち、
 スイスラウンド上位4人によるシングルエリミネーション
参加費
 1チーム1,000円
上位入賞賞品
 8チーム以上参加で、優勝者に「ゲートウォッチの誓い」日本語版1BOXをプレゼント
 (参加人数が8チーム未満の場合、他の賞品になりますので予めご了承ください)
特別賞
 デッキ賞(シングルカード割引券等、素敵な賞品を配布予定)

構築について
 スタンダードで使用可能なセット(タルキール覇王譚、運命再編、タルキール龍紀伝、マジック・オリジン、戦乱のゼンティカー)で2つのデッキを作成します。
 なお、チーム内で同一名のカードは4枚までとします。(基本地形を除く)
 サイドボードはありません。(1本先取のため)
【備考】
・受付終了後、Round1開始前にデッキリスト提出をお願いしています。今回はチームでの4枚制限もあるため、ご協力をお願いいたします。
・カードの5枚以上の使用がラウンド進行中に確認された場合は、ジャッジが判断しますが、基本的に「ゲームの敗北」以上の懲罰が与えられます。予めご了承ください。
・「双頭巨人戦」の大会となりますので、2人1組でのエントリーをお願いいたします(マッチングご希望の方は、店舗までご相談ください)。
・「双頭巨人戦」でのゲームとなりますので、ルール等で普段のスタンダードと異なる部分があります。大まかなルールは下記等でフォローされていますが、お時間のある方は公式ルールを把握していただけると助かります。
http://archive.mtg-jp.com/reading/wpn/010008/
※上記ページのうち、毒カウンターのみルールが変更になっています。スタンダードなのであまり関係ありませんが、「チームが15個以上の毒カウンターを持っている場合、そのチームはゲームに負ける(これは状況起因処理である。rule 704 参照)。」(810.8d)となっています。

# 他、ご質問等ございましたら、
# Twitter(@tokeimawari)、主催店舗(028-633-6863、担当:ノザワ)もしくは
# 下記メールアドレスまでお問い合わせください。
# cheapwestあっとまーくmail.goo.ne.jp



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