スタン考察その6(GPユトレヒト)
2017年3月2日 Magic: The Gathering デッキリストは金魚にまとまってました。
https://www.mtggoldfish.com/tournament/grand-prix-utrecht-2017#online
環境はVehicle、B/GのTier1勢から変化なし、ということは動かないが、1位~3位に革命が起きたり起きなかったりした様子。
■まとめ:Tier1を「納得のいく形で」カスタマイズすることが勝利への近道
これに尽きるのではないかと。可能ならチームを組んで、3つのデッキを同時並行で調整できるとベネ。4C Saheeliがトップ2のやや下にいる、ぐらいで、デッキパワーはほぼ横並びと見て問題ない。
ソリューション的なデッキはなく、たとえば神決定戦優勝のAbzan Constrictorは、「安定性を下げてでもカードパワーを上げる」というチューンを忠実に行ったB/G Constrictorであり、その延長というふうに捉えている。
こういう環境では、
(1)「75枚で組む」ことを意識する
(2)カードの種類や枚数の選択に明確な理由を持つ
こういったことを通じて、自分のデッキに自信を持つことが一番大切だと思う。サイドプランを明確にすることはいわずもがな、どういう動きなら相手の対処が難しいか、経験値を重ねていくほかない、という気がする。
https://www.mtggoldfish.com/tournament/grand-prix-utrecht-2017#online
環境はVehicle、B/GのTier1勢から変化なし、ということは動かないが、1位~3位に革命が起きたり起きなかったりした様子。
■Mardu Vehicle:ここでまさかのバリスタ祭り
1~3位に突如搭乗したMardu Vehicle+《歩行バリスタ》という変化球。(Ballistas&Vehiclesとでも呼んでみようか?)序盤~中盤にかけて同系に強く、終盤は相手のライフを直接削れるため、アグロ戦略と噛み合っている。今までは《経験豊富な操縦者》が収まっていた枠だけど、その《経験豊富な操縦者》相手やPWにとにかく強い、という点が卑怯。「同系に強いMardu Vehicleの極み」のようなデッキ。その代わり《キランの真意号》はPW依存が進む。
サイドボードに、1・3位は《グレムリン解放》4枚、2位は3枚。同系に負けないという意思を感じる。ミラーマッチにおいてデッキの中から金属を全抜きすることは難しいため、1発撃てれば盤面を逆転できるこのカードは1枚でも多く欲しいところ。しかし、そのぐらい他のデッキに対して優位であり、勝ちあがってくるのは同系だ、と考えていることも確か。
ちなみに1位のデッキは残りの11枚がすべてPWと《誓い》というトンデモサイドプラン。こんなに多くのPW、何に入れるんだろう・・・?《ナヒリ》は同系対策? 《リリアナの誓い》は《ギデオン》や《チャンドラ》の防御力を上げる面白いチョイスで、B/G相手のサイド後、PW&除去プランを取る際に合致する。少し隙が大きいのは玉に瑕か。
5位にも従来の形がランクイン。押しも押されもしないトップメタながら、カスタマイズの方向性は豊富、というのは厄介。デッキをつくる際は、最低限機体に勝てるデッキを組む、という前提は絶対にはずせない模様。
■B/G Constrictor:安定した強さ
相変わらず趣味の出やすいアーキタイプで、固定パーツ枠以外がとにかく毎回違う印象。見ていて飽きないのでこの環境は楽しいですね。
4位のリストは1マナ域《ニッサの誓い》4枚、2マナ域に《才気ある霊基体》4枚採用。6位のリストは2マナ域に《森の代言者》をフル投入。いずれも長期戦を見越したチョイスで、《残忍な剥ぎ取り》型は目立たない結果に。安定性を考えればやむなし。
7位のリストは意欲作。2マナ域を減らして《マラキールの解放者、ドラーナ》を採用。これも同系メタで、航空勢力が少ない同系に対してとても強い。その分手薄になる地上を《ニッサ》で固める、という戦略をとっている。個人的には《蛇》とシナジーするよね!強いよね!と言い続けて指さされて笑われたカードなので、活躍は嬉しい限り。でもまぁデッキが重いので2マナ域を優先したほうがいいと思います(手のひらクルフィックス)。
サイドボードに定着したのは主に3種。同系相手の《ゴンティ》、機体相手の《自然廃退》、4C相手の《精神背信》、コントロール相手の《オブ・ニクシリス》と、サイドボードの柔軟性もこのアーキタイプの魅力。メインのプランによって変更すべき内容は多くて、今まで以上に「75枚でデッキを組む」重要性が高い環境だと感じている。たとえば、7位のリストはメインが他のデッキより重いため、《自然のままに》に差替えている。
■4C Saheeli:デッキリストの洗練が進む
8位にCopy Cat系がランクイン。落ち着くところに落ち着いた、という印象。エネルギー絡みのクリーチャー3種、Cat、コンボ始動時の必殺技《老いたる深海鬼》というシンプルな構成を、《蓄霊稲妻》《霊気との調和》で固め、補助として《霊気池の驚異》でインスタントタイミングでの仕掛けもこなす、というデッキの骨子がようやく完成形に近づいた。
大量の飛行機械トークンで殴り殺すサブプランが予想以上に強く、また《蓄霊稲妻》がほぼ確定除去として機能する点も、他のTier1や数多のローグに強い。ようやく《欠片の双子》っぽいデッキになってきた。パーミッション要素はないけれど。
■Temur Dynavolt Tower:コントロール筆頭格として大躍進……? 嘘……?
長いので、呼び方Temur Yasoとかでいい?(適当)某晴れプロの方が使用して話題沸騰となったDynavolt Tower入りのコントロール。基本的には軽めのスペルでエネルギーを稼ぎ、《電招の塔》と《奔流の機械巨人》で制圧する古典的なコントロール。ただし色がTemurベースの為、《致命的な一押し》は採用できず。
Tier1に比べるとデッキパワーに大分差があるため、本当に好きな人でないと使いこなすのは難しそうな印象。
■Rogueは絶滅しました
一応タコビジョンとかB/W Controlとかがこっそり紛れ込んでます。タコビジョン(デッキリスト名はU/R Emergeと書いてあるけど実質ドレッジです)は《コジレックの帰還》が環境柄とにかく強いため、引きが噛み合えばかなりえげつない動きをする。噛み合えば。Tier1と比べて弱いのは干渉手段の少なさ。《癇しゃく》では間に合わないことも多いと思われる。
B/W ControlはPW+除去という古典的な動き。3枚の《苦渋の破棄》、VehicleやB/G相手に打てるの?という不安を解消する《才気ある霊基体》が堅実なチョイス。《アイリ》まで加えて盤石の体制ながら、初動の遅さはやはり気になるところ。カード選択に少し迷いも見える。
■まとめ:Tier1を「納得のいく形で」カスタマイズすることが勝利への近道
これに尽きるのではないかと。可能ならチームを組んで、3つのデッキを同時並行で調整できるとベネ。4C Saheeliがトップ2のやや下にいる、ぐらいで、デッキパワーはほぼ横並びと見て問題ない。
ソリューション的なデッキはなく、たとえば神決定戦優勝のAbzan Constrictorは、「安定性を下げてでもカードパワーを上げる」というチューンを忠実に行ったB/G Constrictorであり、その延長というふうに捉えている。
こういう環境では、
(1)「75枚で組む」ことを意識する
(2)カードの種類や枚数の選択に明確な理由を持つ
こういったことを通じて、自分のデッキに自信を持つことが一番大切だと思う。サイドプランを明確にすることはいわずもがな、どういう動きなら相手の対処が難しいか、経験値を重ねていくほかない、という気がする。
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