無事赤単死亡。(あれだけ盛大にPT勝てば勝ち目は)ないです
 https://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpmin17/top-8-decklists-2017-08-06
【TOP32内訳】
12:Mono-B Zombies
7:B/G Constrictor(3:Delirium、1:Energy、3:どちらでもない)
5:Control(2:W/U Approach、1:U/R、1:W/B、1:B/R)
4:Mardu Vehicles
2:Ramunap Red
2: Eldrazi(1:Mono-W、1:Mono-B)
 デッキパワーが強く、横並び展開ができるため赤単に強い黒単ゾンビ祭り。下馬評通りB/Gも増えてきた。

【メタゲーム】
 いずれにせよ赤単を意識したデッキが勝って、あとはデッキパワーの勝負、といった感じ。

【細部リストの変化】
■6th:B/G Constrictor
 https://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpmin17/top-8-decklists-2017-08-06
 エネルギー軸、昂揚軸のいずれでもない形は新鮮。便宜上B/G Constrictor(Neutral)とでも故障する。B/Gの強みは1マナ《地勢》系スペルで土地を切り詰められることだけど、《地勢》系を入れない構築をする、という方向に転換した模様。代わりに登場したのは1マナは《ニッサの誓い》で、序盤のスクリューを緩和しつつ、後半引いてもほぼ1マナ1ドローのため終盤まで安定した運用が可能。昂揚しないと《ウルヴェンワルド横断》は弱いし、かといって赤単相手には昂揚するまで待っていられないし、納得。
 2マナ域には、エネルギーは《牙長獣の仔》《光袖会の収集者》、昂揚は《残忍な剥ぎ取り》という《ショック》の的を採用していたが、そのしがらみが消えたため《森の代言者》が返り咲き。たしかに警戒2/3は赤単・黒単相手に非常に強いし、後半の強さは言わずもがな。Zombiesの《闇の掌握》も一応耐える。
 ここまでくると《地下墓地の選別者》は……パーツ的にはほぼ対赤単専用みたいなイメージがあるけど、どうなんだろう。こういったメタになってしまうと少し力不足な感じは否めない。しかしいまだに《ハゾレト》チャンプ要員としては非常に優秀。
 長期戦になると昂揚軸、エネルギー軸のようにアドバンテージリソースがないところだけが気がかり。ブラネルのプレイヤー性能もあるんだろうなぁ。

■1st:Mono-B Zombies
 過半数のリストで《金属ミミック》が解雇、その枠が《最後の望み、リリアナ》《リリアナの支配》などに置き換わっている。赤単メタのメイン《カリタス》の採用は人それぞれ。その枠を除去にしたり、《スカイソブリン》まで取っているリストも。
 これによりデッキのスピードが落ちた。2マナのアクションが《無情な死者》《闇の掌握》しかない状態になっているが、それはそれでいい、ということなんだろう。3T以降は1マナアクションに《闇の救済》が加わるので、後から挽回できる、という考え方なのかも。

■9th:Mono-B Eldrazi
 https://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpmin17/top-32-decklists-2017-08-06
 デッキ紹介はEldrazi-Vampireになってるけど吸血鬼要素少なすぎて吹く。
 赤単に対するメタ、かつZombiesの弱点である空中要員《マラキールの解放者、ドラーナ》を採用して《才気ある霊基体》とのシナジーを構築。赤単と黒単相手に対等以上の成果を出せる良いリストだと思った。後手の際のデッキの受け手段として《集団的蛮行》も2枚採用しているのがポイント。

■10th:W/U Approach
■11th:U/R Control(齋藤友晴プロ)
 多分プレイヤー性能。コピーしたい人はしてみればいいと思う。おすすめはしない。
 
 
 
【Mardu Ballistaについて語る】
 3rdと6thに入賞。ただしTOP32に残っているのは4人のため勝ち組ではない。どちらかというとZombies多い中でよくTOP8に2人残ったな、という印象。上振れ? ちなみに二人のリストはメインが58/60が一致。違いは《ギデオン》2枚目or《アヴァシン》3枚目、《一押し》4枚目or《木端+微塵》、という些細な違い。個人的には3位のほうが好みだけどこれは甲乙付け難い。
 自分があかつき杯やゲームデーで使ったリストともほぼ一緒(3位とは57/60が一致、自分のリストは25枚目の土地が《ナヒリ》、機体の構成が4キラン2収集艇)
 Vehicles使いとしてリストの細かい考察をしてみる。

■《キランの真意号》を3枚に、《霊気圏の収集艇》を3枚積んだ理由
(1)《歩行バリスタ》の採用による搭乗要員の減少
 あたりまえだけど《歩行バリスタ》はキランに乗れない。この枠を《経験豊富な操縦者》にしていた従来のリストと違い、単純に搭乗要因が減った。
(2)赤単、黒単相手には《霊気圏の収集艇》のほうが単純に強い
 3マナは重いが、《スレイベンの検査官》《バリスタ》でアクティブになり、黒単の《一押し》《掌握》で落ちず、絆魂でダメージレースを盛り返せる。《霊気拠点》のエネルギー供給と相互シナジーがあり、色マナ事故の防止や追加のライフゲインが見込める。
(3)メタ的に《ギデオン》が弱くなったため減少=搭乗要員減少
 一番のポイントはここかもしれない。《キラン》をアクティブにできるカードはこのリストだとデッキに12枚(《アヴァシン》を除く)しかなくなっており、一方《収集艇》に関しては19枚まで増える(《アヴァシン》を除く)。トータル6機体という数字は、体感的にも正しいと思う(7枚入れている時期もあったけどやっぱり機体ばっかり引いて負けた)。
(4)短期戦において《キラン》が手札に3枚来ると漏れなく死ぬ
 相手が《削剥》《一押し》のどちらかを必ず打ってくるため、除去を打たれる前提で2枚目、3枚目を手札にキープするために4投するのは常識だと思っていたが(一時期のAbzan Aggroに《アナフェンザ》が4投されていた理由と似ている)、赤単や黒単相手に置くターンのタイムラグが大きいため(PW設置後前提の動きはこの2デッキ相手には通用しない。PWを先置きしたらターンが返ってくる前に十中八九死ぬ)、手札に3枚以上抱えたくない、と使っていて思っていた。マルドゥは展開できないターンがあるとどのデッキ相手にも負けるため、そのリスクを嫌ったものと思われる。

■サイドボードに《光輝の炎》《燻蒸》などのスイーパーが見当たらない理由
 Tier1である赤単、黒単のデッキ性質によると思われる。
(1)赤単は速攻が多い
 速攻クリーチャーがガツガツライフを削ってくるため、ソーサリースピードのスイーパーはほぼ無意味。インスタントスピードの除去のほうがずっと信頼感がある。大振りな動きはできるだけ避けたい。
(2)黒単はスイーパーへの対処手段がある
 スイーパー抱えたまま《精神背信》《大災厄》打たれると死ぬ。また全体除去は効果的だが、黒単はリカバリーも比較的容易なので、ピン除去で丁寧に潰していった方がボードを取りやすい。

 というわけで《燻蒸》はほぼB/G Constrictor専用サイドになる(Monument相手にも入るがメタから死滅した。あと《往時の主教》のせいでリカバリーされてしまう可能性が高い)。であれば、除去かつ延命・アドを兼ねる《チャンドラ》や、黒単に対してほぼ無敵の《スカイソブリン》のほうが全体除去より価値があるし、それぞれサイドインできる相手も多い。

■サイドボードの《大災厄》
 3マナという重さから敬遠しがちだけど、使ってみると非常に有用かつ範囲の広いカードで、個人的には赤単相手にも入れてもいいと思っているし、実際入れた(《ハゾレト》を殺せる除去として。仮に《苦渋の破棄》を採用したとして、赤単にサイドインするかどうかの結論は自分の中で出せていない)。また、今回は入賞していないが、最近増えているG/R Ramp相手には何枚でも欲しいカード。最悪《ウラモグ》が着地しても返しに勝てる可能性が生まれる。今までの《精神背信》の枠はこのカードにすべき。最低2枚、できれば3枚積みたい。
 個人的にも非常に使い勝手のいいカードで、サイドボード枠の節約になる良サイドだと思う。かといって、Vehiclesがメインに積むほどではない。(《ゴブリンの闇住まい》が入っているデッキならメインに積んでも問題ない)

■サイドボードの4枚目《キランの真意号》の真意
 メインの搭乗要員減少は前述の通り。サイドボードからは3/2を減らしてPWを増やせるため、そういうサイドボードのIN/OUTをするマッチアップでは4枚目を入れても腐らない(メインボード以上に除去が飛んでくる)。そして、先手2Tに確実に出したいカードであることに変わりはない。出してある状態と出していない状態では、後続のPWの強さが全く違うため、サイド後に4枚目を入れる、というのは理にかなっている。要は「赤単とか黒単とかそういうマッチアップじゃなければ4枚入れるのになー」ということ。
 その場合、《霊気圏の収集艇》を1枚以上サイドアウトすると思われる。機体ばっかり引いて負ける、が負けパターンの一つで、1枚で両方をアクティブにできるのは《ギデオン》だけ。



 他、気付いたことがあれば随時追加していきます。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索