https://www.channelfireball.com/articles/is-sultai-dead-in-legacy/
 アンドレア・メングッチ先生による上記記事の拙訳です。ご参考までに。
 なおChannel Fireball内でも禁止肯定派と否定派がいて、前述のPVは肯定派ですが、Brian DeMarsは《死儀礼》禁止否定派のようです(《ギタ調》は当然だ、と言っています)。Brian DeMarsは厳しめの論調で《死儀礼》禁止を咎めていました。興味のある方はChannel FireballのArticlesからどうぞ。

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Is Sultai Dead in Legacy?
By Andrea Mengucci // 10 Jul, 2018

 こんにちは、《死儀礼のシャーマン》ユーザーの皆さん。各々、愛すべき友との告別式に集まって悲しみに暮れていると思います。ですが、プレイを続けてスゥルタイ部族の名前を引き続き世に知らしめましょう!

 なにせ、《悪意の大梟》という最高の相棒は残っているし、キャントリップ呪文はたくさんあるし、除去もあります。それに必要なら、《意思の力》を打てばいいのです。スゥルタイは死んでいません!

 手元にある《Underground Sea》《Bayou》をストレージにしまわないよう、私がお手伝いをするとしましょう。

 私が若かりし頃、レガシーをプレイし始めた頃を思い出します――。その頃からスゥルタイカラーのコントロールデッキが好きでしたね。《行き詰まり》《ジェイス》《破滅的な行為》《浄土からの生命》が入っていました。
Jace Landeed
Andrea Mengucci, 2nd place at a 4/15/2012 Event

lands
3《Tropical Island》
3《Underground Sea》
1《Bayou》
3《汚染された三角州/Polluted Delta》
2《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
3《不毛の大地/Wasteland》
4《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》
2《島/Island》
1《沼/Swamp》

creatures
3《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》

spells
4《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
2《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
4《意志の力/Force of Will》
3《対抗呪文/Counterspell》
4《渦まく知識/Brainstorm》
2《壌土からの生命/Life from the Loam》
1《燻し/Smother》
1《喉首狙い/Go for the Throat》
1《四肢切断/Dismember》
1《無垢の血/Innocent Blood》
3《呪文嵌め/Spell Snare》
4《破滅的な行為/Pernicious Deed》
3《行き詰まり/Standstill》

sideboard
2《狼狽の嵐/Flusterstorm》
2《寒け/Chill》
1《呪文貫き/Spell Pierce》
1《悪魔の布告/Diabolic Edict》
3《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
2《自然の要求/Nature’s Claim》
4《外科的摘出/Surgical Extraction》

 今リストに手を加えるなら、2枚の《沸騰する焦湖》を4枚目の《汚染されたぬかるみ》と《霧深き森林》にします。おそらく、この時は持っていなかったんだと思います。

 私はこのデッキが好きでした。何ヶ月もプレイしていたら、《死儀礼のシャーマン》が現れたのです。マーべリックやカナスレが世の中に溢れかえっていましたから、衝撃でした。

 それから6年が経って、いろいろな変化がありました。《致命的な一押し》《突然の衰微》《毒の濁流》といった優良除去、そして《悪意の大梟》《トレストの密偵、レオヴォルド》などの良質なクリーチャーに恵まれました。

 《行き詰まり》は近年1マナ域が強化され過ぎてプレイされていませんが、強力なカードです。《死儀礼のシャーマン》が退場したことで、1マナ域が減り、環境が遅くなると考えると、《行き詰まり》のプレイにぴったりの環境になるでしょう。

 《行き詰まり》デッキに緑のカードを入れることが必須だとは思いません。《破滅的な行為》よりも《毒の濁流》のほうがはるかに優秀でしょう。《突然の衰微》は好きなカードですが、《死儀礼のシャーマン》抜きのマナベースでキャストするのは容易ではありません。

 スペインのプレイヤー達は《行き詰まり》が好きです。いくつかのコミュニティではフォーマットが瓦解すると言っていますが、禁止前のリストを掘り下げてみるとしましょう。
Standstill
oRS, 5th place in a Magic Online Challenge, 1/29/2018

lands
1《沼/Swamp》
3《島/Island》
4《不毛の大地/Wasteland》
4《Underground Sea》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
4《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》
2《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》

creatures
2《墓忍び/Tombstalker》
4《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》

spells
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
4《行き詰まり/Standstill》
4《意志の力/Force of Will》
4《致命的な一押し/Fatal Push》
2《悪魔の布告/Diabolic Edict》
2《対抗呪文/Counterspell》
4《渦まく知識/Brainstorm》
1《毒の濁流/Toxic Deluge》
2《思案/Ponder》
4《無垢の血/Innocent Blood》

sideboard
2《思考囲い/Thoughtseize》
2《真髄の針/Pithing Needle》
4《虚空の力線/Leyline of the Void》
4《狼狽の嵐/Flusterstorm》
2《集団的蛮行/Collective Brutality》
1《毒の濁流/Toxic Deluge》

 私は《悪意の大梟》が大好きなので、自分で梟達を手に掛けることは本意ではありません。このリストのように《無垢の血》をフル投入する場合は《大梟》を抜きましょう。

 このデッキは優れた除去が揃っていますので、戦場をまっ平らにして《行き詰まり》、という戦略が取りやすいです。

 このリストはクリーチャーデッキ全般に強く、打ち消しによりコンボデッキに耐性があり、またコントロール相手にもアドバンテージを取ることに長けています。クールですね。

 強いて注文を付けるなら、サイドボードの《虚空の力戦》は《外科的摘出》のほうがよいですね。《瞬唱の魔導士》が入っていますから、《力戦》よりも多くの仕事をこなしてくれるでしょう。
 
 
 
【《悪意の大梟》デッキじゃないじゃないですか!やだー!】

 はいはい、いいでしょう、私がGPバーミンガムで実際に使ったスゥルタイコントロールのリストから、《死儀礼のシャーマン》を4枚取り去った後、何が起きたか見てみましょうか!

Sultai Control
Andrea Mengucci

lands
1《Bayou》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
1《Tropical Island》
3《Underground Sea》
3《不毛の大地/Wasteland》
1《森/Forest》
2《沼/Swamp》
1《島/Island》
3《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
3《霧深い雨林/Misty Rainforest》

creatures
2《トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trest》
2《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
3《悪意の大梟/Baleful Strix》

spells
2《思考囲い/Thoughtseize》
3《思案/Ponder》
2《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
2《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
1《毒の濁流/Toxic Deluge》
4《突然の衰微/Abrupt Decay》
4《意志の力/Force of Will》
1《呪文貫き/Spell Pierce》
4《致命的な一押し/Fatal Push》
1《悪魔の布告/Diabolic Edict》
4《渦まく知識/Brainstorm》
3《トーラックへの賛歌/Hymn to Tourach》

sideboard
2《呪文貫き/Spell Pierce》
1《ゴルガリの魔除け/Golgari Charm》
1《湿地での被災/Marsh Casualties》
1《悪魔の布告/Diabolic Edict》
1《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》
1《森の知恵/Sylvan Library》
1《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
1《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
1《壌土からの生命/Life from the Loam》
1《思考囲い/Thoughtseize》
4《外科的摘出/Surgical Extraction》


 一番の進化は、基本地形を増やしたことです(私、天才でしょう?)。ゲーム後半で複数の脅威を展開して、対戦相手より優位に立つためです。

 《死儀礼のシャーマン》はナチュラルに《不毛の大地》対策になる、という点が優れていました。反対意見もあると思いますが、少しプレイしてみれば分かるでしょう。

 私はさらに、《ヴェールのリリアナ》の時代が戻ってくるとも思います。長い間《最後の望み、リリアナ》にその場を明け渡していましたが、《タルモゴイフ》が《若き紅蓮術士》が努めていたフィニッシャーの枠を取り戻し、またエスパー石鍛冶デッキが《真の名の宿敵》を採用してレガシーの一大勢力を築くと予想しますから、《ヴェリアナ》に軍配が上がるでしょう。。

 もう一度言いますが、私はサイドボードに《外科的摘出》をフル採用すべきだと思います。リアニメイトが新しい環境の「レベル0」です。リアニメイトは良いデッキで、勝負も早いので使用者が多いでしょう(特にMO上では)。リアニメイト対策は怠ってはいけませんよ。

 《不毛の大地》がデッキに入るかどうか、各々よく検討してくださいね。《死儀礼》退場に伴って《燃え柳の木立ち》+《罰する火》エンジンも戻ってくるでしょうし、《暗黒の深部》という脅威もありますからね。
 
 このデッキが果たして青白奇跡より優れているかどうかは分かりません。ただ、スゥルタイファンが起こすべき行動は、自らデッキを回すことなのです!

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