「ゴルガリ 2-5理論」でこのブログに辿りついた方が。

 そもそも2-5理論って何?
 ……と思って検索してみました。

 http://blog.livedoor.jp/gobasan/archives/7569765.html

 5ばさん=八朔人平さんのブログで提唱されたものでした。
 この方は独自の構築理論をお持ちなので、度々勉強させていただいていましたが、この理論については知りませんでした。

 理論については何となく納得しました。
 3マナって重いよね。



 閑話休題。
 確かに、ゴルガリは(実は)2-5理論を体現しています。

 4《マーフォークの枝渡り》
 4《野茂み歩き》
 4《喪心》《暗殺者の戦利品》(スゥルタイの《暴君の嘲笑》)
 2~3《採取》

 上記のようにふんだんに2マナ域を取り、

 3《ビビアン・リード》

 1対1交換を繰り返した後にPWで蓋をします。

 あとは適当なクリーチャー(大体《ハイドロイド混成体》ですが)で適当に殴れば勝つ、という感じです。
 《貪欲なチュパカブラ》《人質取り》は1枚のカードカウントで実質2+2の動きができるため(2マナ相当の生物+2マナ相当の除去)、デッキにフィットしているため採用された、と説明されれば納得できます。《疫病造り師》や4マナ生物が採用されづらい理由もここにあると思います。



 ただし、現在のスタンダードでこの理論が成り立つか?と言われたら怪しいと思います。
 なぜか。
 3マナのカードに比べて2マナのカードが相当弱いからです。

 2マナの《ザル=ターのゴブリン》と3マナの《グルールの呪文砕き》

 2マナの《マーフォークの枝渡り》と3マナの《翡翠光のレインジャー》

 2マナの《一瞬》と3マナの《時を解す者、テフェリー》

 2マナの《喪心》と3マナの《屈辱》

 2マナの《アングラスの暴力》と3マナの《魔性》

 2マナの《凶兆艦隊の向こう見ず》と3マナの《ゴブリンの鎖回し》

 あまり単純比較してはいけないカードもありますし、デッキ内のシナジーも無視してますが、今のスタンダードにおける2マナと3マナのカードパワーの違いはあまりにも大きいと思います。
 上に挙げている3マナのカードがおかしいという話もありますが、いわゆる2-dropに及第点のクリーチャーはいても「強すぎるwwww」みたいなクリーチャーがいないのです。
 強いて言うなら《第1管区の勇士》でしょうか。シナジーありきですが。



 確かに「毎ターン最大値の行動を取った方が勝ち」というのは、最近でもアブザンアグロ(THS-KTK期)や霊気地(BFZ-KLD期)、4色エネルギー(KLD-IXN期)あたりの歴史が証明しています。特にアブザンアグロは先手時の管理人→進化→アナフェンザ→サイ→ロックの流れが見事でしたね。

 それを覆せないほど1~2マナ域が3マナに対して貧弱なのが今のスタンダードです。3マナ域が出てすぐ仕事をするカードばかりなのも大きいです。《テフェリー》《ナーセット》以外にも《グルールの呪文砕き》《ゴブリンの鎖回し》《ベナリアの軍司令》《ベナリア史》《敬慕されるロクソドン》(←大体3マナ)《拘留代理人》《翡翠光のレインジャー》etc……



 なんとなく、ジェスカイPWやエスパーPWが成立する理由もここにあると思います。2マナをいくら連打しようと3マナ連打でどうにかなってしまう盤面が多すぎる気がします。唯一の例外はグルールで、2マナ域がメタに合っていて性能的にも恵まれている、という印象です。(そのグルールは3マナ域には他の追随を許さない絶対的両エースがいますが……)

 とはいえ考え甲斐のある理論ですので、マナカーブの観点からデッキメイキングをする際は今後参考にしたいと思います。


コメント

ハリー
2019年6月4日14:27

2-5理論は一定の説得力がある一方、致命的な欠陥があると思います
それは3マナのカードが常に2マナより強く、4マナのカードが常に3マナより強いということが前提になっているが、実際はそうではないということです
確かに全体的な話をすればマナコストが高くなるほど強力になりますが、例えばドロースペルなんかはマナコストと強さが常に比例しない代表だと思います
例えば今すぎ2枚引きたいという時に航路の作成は薬術師の眼識の上位互換になるように、マナコストが高くなるというのは「カードパワーを単純に高くする」場合と、「コスパが良くなる」場合と、「汎用性が高くなる」場合がありますので、後者二つの場合は2-5理論に当てはまらない場合が出てきます

とけいまわり
2019年6月5日9:31

ありがたいコメント感謝です!

ハリーさんのおっしゃる通り、その時求める費用対効果(いわゆるコスパ)が重要な場面は往々にしてありますね。1-2比較でも《呪文貫き》《呪文嵌め》なんかは《対抗呪文》より強い場面がいくらでもあるわけで、最たる例だと思います。
とはいえ、個人的には、コストは「総合的に見て」マナカーブに見合った強さ・汎用性が設定されていると思います。(上記記事参照)

2-5理論はISD-RTR期のような「2マナのカードが十分に強力で、そのテンポが環境の基準になっている」なら適用できますが、それ以外のテンポ(SOM-ISD期のデルバーや、前期の青単テンポ)で進む環境を説明できないので、あくまでひとつの指標として捉えるのがよさそうですね。

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