ストアチャンピオンシップに出られない無念をあかつき杯で晴らすため参加。
 デッキは春の新作・Temur Tempoを組んでみたけど、直前で調整不足が露呈。結局いつものSultai Constrictorで。
土地 24
3《霊気拠点/Aether Hub》
4《植物の聖域/Botanical Sanctum》
4《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
4《異臭の池/Fetid Pools》
2《イフニルの死界/Ifnir Deadlands》
2《ハシェプのオアシス/Hashep Oasis》
2《沼/Swamp》
2《森/Forest》
1《島/Island》

クリーチャー 25
4《歩行バリスタ/Walking Ballista》
4《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner》
3《マーフォークの枝渡り/Merfolk Branchwalker》
4《巻きつき蛇/Winding Constrictor》
3《貪る死肉あさり/Deathgorge Scavenger》
2《ピーマの改革派、リシュカー/Rishkar, Peema Renegade》
2《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》
2《スカラベの神/The Scarab God》
1《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》

その他 11
2《致命的な一押し/Fatal Push》
2《至高の意志/Supreme Will》
4《ヴラスカの侮辱/Vraska’s Contempt》
1《栄光の刻/Hour of Glory》
2《造命師の動物記/Lifecrafter’s Bestiary》

サイドボード 15
2《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》
3《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》
1《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》
1《致命的な一押し/Fatal Push》
1《渇望の時/Moment of Craving》
3《否認/Negate》
1《形成師の聖域/Shapers’ Sanctuary》
1《川の叱責/River’s Rebuke》
1《生命の力、ニッサ/Nissa, Vital Force》
1《秘宝探究者、ヴラスカ/Vraska, Relic Seeker》
 (《ハダーナの登臨》型では)ないです
 《致命的な一押し》を減らしたり《貪欲なチュパカブラ》を《栄光の刻》に差し替えたり、サイドボードをいじったり、その他ちょこちょこと修正。
 《貪る死肉あさり》と《打ち壊すブロントドン》のどちらをメインに置くか迷うも、より汎用性の高い《死肉あさり》メインで。
 
 
 5回戦+TOP4SE。頑張って行ってみようー
 
 
【Round 1】VS Improvise Approach
G1:《歩行バリスタ》を《魔術遠眼鏡》で止められ、除去が腐ったまま手札に溜まり最後の押し込みが足りず負け
G2:テンポよく押し込んでそのまま勝ち
G3:相手のクソビートプランに対応できるカードを引けず、最後ワンチャンあったのに畳んでしまって負け
×◯×
 (投げたら)アカン

【Round 2】VS Mono-U Library Out
G1:相手が調子に乗ってなんでも打ち消してきたので2回行動で《収集者》2体通して勝ち
G2:同上。威迫2体はさすがに強い
◯◯

【Round 3】VS Naya Dinosaurs
G1:マナクリを《歩行バリスタ》で処理したら相手の動きがなかったので蛇リシュカー決めて勝ち
G2:《光袖会の収集者》強すぎて勝ち
◯◯

【Round 4】VS Jund Control
 下当たり(相手目無し)のためトスっていただいた。感謝。なおフリプでは《ゴンティ》連打されボコボコにされた模様(!)

【Round 5】VS Grixis Midrange
G1:相手が肉ばっかり引いたところに都合よく《ヴラスカの侮辱》が刺さったので勝ち
G2:その後の展開を犠牲にして置いた1T《形成師の聖域》が強くてハンドが減らなかったのでリソース勝ち
◯◯
 初めて《形成師の聖域》強いと思った。R/G MonstersやGrixis系のマッチアップが多いなら増やしたほうがよさそう。
 
 
 4−1のギリギリ4位で決勝進出。
 
 
【SE1】VS Mono-G Ghalta
G1:後手ダブマリながら相手マナフラ気味のところをちょこちょこと削り、最後は《新緑の機械巨人》+《ハシェプのオアシス》+《致命的な一押し》で押し込んで勝ち
G2:相手が謎の7枚キープから土地1枚で2Tストップしたのでそのままボッコ
◯◯
 なぜキープしたし

【SE2】VS G/W Vehicles
G1:《歩行バリスタ》が強すぎてプレイングが雑になり相手にワンチャン作らせるも何も引かれず勝ち
G2:相手先手3T《厳粛》でいろいろ無駄に。2/1威迫と《スカラベの神》で場を保たせ、最後は《川の叱責》打って勝ち
◯◯
 相性差がひどい

 優☆勝(準決勝芸人回避
 メインもサイドも初手が若干重く感じたものの、ロングゲームが多かったのでかえって良かったかもしれない。赤系に当たらなかったので、当たり運も良かった。SEは単純に相性勝ちですしおすし

 この環境の大会はこれで終了。なんとか有終の美を飾れてホッとしました。
 お金がなくて《再燃するフェニックス》も《翡翠光のレインジャー》も買えない中での構築だったけど、そのおかげでこのデッキを組むに至ったので怪我の功名だったかもしれない。

☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆

 さて、家庭の事情もあり、ぼちぼち大会参加頻度を落とす予定です。
 復帰してから7年弱、スタン中心でMtGに触ってきたので寂しい気もするけど、モダン、レガシー、フロンティア、Pauper、EDHといった環境変化の少ないフォーマットは細々と続けていければと思います。これからもよしなに。

 急に発表された「Brawl」。スタンダードのカードプールを使用したEDH、というとイメージが近いでしょうか。
 なんと、あのSeth ManfieldがBrawlについて熱っぽく考察しています。
 http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=14541&writer=Seth+Manfield&articledate=3-30-2018
 ざっくりと訳してみますので、何かの参考になれば。

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The Keys to Success in Brawl
Feature Article from Seth Manfield
Seth Manfield
3/30/2018 11:04:00 AM


 私はMtGにおける「ベストなカジュアルフォーマット」にどっぷり浸かることに決めました! 「Brawl」は新しいフォーマットで――実際はまだ公式デビューを果たしていなくて、「ドミナリア」リリースに伴って実装されるんだと思います――、EDHやシングルトン・フォーマット、そして古き良きスタンダード(※)の合わせ技のようなフォーマットです。詳細については、このリンク先(https://magic.wizards.com/en/articles/archive/ways-play/join-brawl-2018-03-22)をご覧ください。

(※翻訳者注:「古き良きスタンダード」が何を指すか明確でないですが、最初期のスタンダードは「各エキスパンションから最低5枚採用する」という謎のルールがあった時期があります。このことを言っているのかもしれません。)

 各カードを「1枚だけ」使用するため、当然デッキ構築に大きな制約が加わることになります。基本土地はこの制約に含みませんが、基本でない土地も1枚だけです。つまり、スタンダードで日常的に見られないカードが、Brawlではたくさん使用されることにあります。デッキ構築にあたっては、何が必要かを明確に深堀りしなければならないでしょうし、そういった「普段使われないカード」を見るのも実に楽しみです。シングルトン・フォーマットの原則のいくつかをBrawlに持ち込むことができます。
 

反復性

 これはデッキ構築において最も重要なポイントです――デッキ構築においては、同様の効果をもたらすカードをたくさん用意すべきでしょう。たとえば、シングルトンに《英雄の破滅》《破滅の道》《ヴラスカの侮辱》《戦慄掘り》を1枚ずつ入れる、といった具合に。これはいい例ですが、Brawlではスタンダード準拠のカードしか使えないという制限があるため、この例のように多様なカードを採用することはできないのです。

 反復性を作り出す方法の一つは、同じ部族で固めることです。アイデアのひとつとして、私が組んでいるマーフォークのリストがあります。ご覧ください。

Kumena Brawl
A deck by Seth Manfield

MAINDECK 60
Creature 25
1 Deeproot Elite
1 Deeproot Warrior
1 Forerunner of the Heralds
1 Herald of Secret Streams
1 Jade Bearer
1 Jadelight Ranger
1 Jungleborn Pioneer
1 Kumena, Tyrant of Orazca
1 Kumena’s Speaker
1 Llanowar Elves
1 Merfolk Branchwalker
1 Merfolk Mistbinder
1 Merfolk Trickster
1 Metallic Mimic
1 Mist-Cloaked Herald
1 Seafloor Oracle
1 Shaper Apprentice
1 Shapers of Nature
1 Silvergill Adept
1 Swift Warden
1 Tempest Caller
1 Tishana’s Wayfinder
1 Vineshaper Mystic
1 Vizier of Many Faces
1 Walking Ballista

Spell 12
1 Ancient Animus
1 Broken Bond
1 Crashing Tide
1 Curious Obsession
1 Deeproot Waters
1 Hadana’s Climb
1 Heroic Intervention
1 Lifecrafter’s Bestiary
1 Path of Discovery
1 River Heralds’ Boon
1 Song of Freyalise
1 Time of Ice

Land 23
7 Forest
7 Island
1 Arch of Orazca
1 Botanical Sanctum
1 Desert of the Indomitable
1 Desert of the Mindful
1 Evolving Wilds
1 Hashep Oasis
1 Ipnu Rivulet
1 Unclaimed Territory
1 Woodland Stream


 このデッキのクリーチャーのほとんどはマーフォークです。あなたが思い浮かべる典型的なマーフォークデッキには見えないでしょうが、大丈夫です! Brawlは、通常はリミテッドでしかプレイできないようなカードも使う形式です。シナジーに頼った構築もでき、もちろん《オラーズカの暴君、クメーナ》が統率者になることで戦略に一貫性を持たせることができます。

 マーフォークは、戦場に小型クリーチャーを展開して、相手を重大な脅威にさらすデッキです。クリーチャーすべてにシナジーがあるわけではないので、単純に強力な《ラノワールのエルフ》や《歩行バリスタ》のようないくつかの生物も採用します。「英雄譚」を使うことができる点も好みです。「英雄譚」はスタンダードにインパクトを与えるでしょう――特に、Brawlのようなフォーマットでは、ほとんどの場合クリーチャー戦になるので、効果的な効果が多いと思います。
 
  
 
 さて一方で、Brawlでは、スタンダードで良く見る「青黒コントロール」のような一貫性を持ったデッキを作るのは難しいでしょう。クリーチャーがほとんど入っていないデッキをプレイするにあたって、カードプールにおけるスペルの量、質は不十分で、足りない部分をクリーチャーで補う必要があります。スペル偏重にすることでデッキのパワーレベルをあまりにも下げすぎて、マーフォークのような良いシナジーを持たないという問題があります。

 初期の環境では、一般的な「グッドスタッフ」系のデッキの多くが成果を出すでしょう。グッドスタッフは、特定のシナジーにあまり重点を置かず、できるだけスタンダードでプレイしているカードをプレイしようとします。次のリストは、Andrea Mengucciの《スカラベの神》を統率者に使用したデッキです。見てみましょうか。

The Scarab God Brawl
A deck by Andrea Mengucci

MAINDECK 60
Creature 11
1 Champion of Wits
1 Gifted Aetherborn
1 Glint-Sleeve Siphoner
1 Gonti, Lord of Luxury
1 Hostage Taker
1 Noxious Gearhulk
1 Ravenous Chupacabra
1 Sailor of Means
1 The Scarab God
1 Torrential Gearhulk
1 Vizier of Many Faces

Planeswalker 1
1 Liliana, Death’s Majesty

Spell 22
1 Arguel’s Blood Fast
1 Commit // Memory
1 Disallow
1 Dive Down
1 Doomfall
1 Duress
1 Essence Scatter
1 Fatal Push
1 Glimmer of Genius
1 Golden Demise
1 Hieroglyphic Illumination
1 Hour of Glory
1 Moment of Craving
1 Negate
1 Opt
1 Search for Azcanta
1 Spell Swindle
1 Supreme Will
1 Treasure Map
1 Vraska’s Contempt
1 Walk the Plank
1 Yahenni’s Expertise

Land 26
1 Aether Hub
1 Arch of Orazca
1 Desert of the Glorified
1 Desert of the Mindful
1 Drowned Catacomb
1 Evolving Wilds
1 Fetid Pools
1 Field of Ruin
1 Ifnir Deadlands
1 Ipnu Rivulet
7 Island
1 Scavenger Grounds
1 Submerged Boneyard
7 Swamp

 このデッキは、スタンダードで散見される「青黒ミッドレンジ」のように見えます。マーフォークのリストとは異なり、入っているカードは見覚えがあるものが多いでしょう。《スカラベの神》は今スタンダードで最も強力なカードだと見なされていて、それが統率者であることに意味があるのです(実際は、あまり理想的ではないかもしれませんが)。(※2)

(※翻訳者注:《スカラベの神》は勝手に墓地から戻ってくるので、別に統率者指定しなくてもいいんじゃないの、ということだと思います)
 
 

低コストの統率者は、より簡単に繰り返しプレイできる

 何回もプレイできることでより価値が高まるので、《オラーズカの暴君、クメーナ》は統率者という位置にフィットします。統率者戦のように、あなたは元のマナ・コストで司令官を唱え、2回目も2マナ追加でキャストできます。上記リストのどちらもプレインズウォーカーが統率者ではないですが、PWを指定できることも可能性を広げてくれます。高価なものでない、3~4マナのプレインズウォーカーを多く見ることになるでしょう。ゲームの過程で何度も統率者としてプレイできることは非常に有利です。

 PWの繰り返し使える効果は強力です。除去、打ち消し、引き増しと能力は様々です。もちろん、あなたがどの除去を採用するかにあまり選択権はないのですが、ごちゃごちゃしてて楽しそうですね! デッキに1枚のカードがたくさん入っているということは、裏返せばカード選択1枚1枚が非常に難しいということです。
 
 そろそろ、Brawlにおけるいくつかの一般的なデッキ構築のアイディアに移りたいと思っています。
 

1.《教示者》はいいぞ!

 スタンダードではあまりサーチカードは多くありませんが、チューターはシングルトン系のフォーマットではとても有用です。デッキは本質的に1つの大きなツールボックスみたいなものなので、特定のカードをサーチできることは非常に強力です。《召喚の調べ》のように、構築でクリーチャーが出てくるのを良く見ますね。マーフォークのリストでは、《川守りの先駆け》のようなカードでデッキのほぼすべてのクリーチャーをサーチできるようになるので、デッキを引き締めてくれます。

 サーチ手段は、このフォーマットでは自然にカードを1枚引く可能性が低いため、非常に貴重です。コンボデッキの多くは特定のカードの組み合わせで勝利するので、Brawlでコンボデッキを作るのは難しいでしょう。デッキに1枚だけ《欠片の双子》が入った双子コンボが成立するでしょうか?

 コンボデッキに期待してはいませんが、もし構築することができたなら、特定のカードを見つけるためにサーチは必須でしょう。それに加えて、キャントリップはあなたのデッキを掘り進める方法として非常に役立ちます。《選択》のようなカードは、スタンダードではあまり使われませんが、デッキを掘り下げて強力なカードを見つけるため、ほとんどのBrawlデッキに入るでしょう。
 

2.2色デッキが板

 ほとんどのBrawlデッキが2色になるはずです。理由はいくつかあります――単色では強力なスペルの数に限界があります。唯一赤単だけは、スタンダードにおいても非常に強力な単色デッキであり、成立する可能性はありますが。

 3色デッキを検討したくなると思いますが、基本でない土地を各1枚ずつしか使わずに強固なマナベースを構築することは不可能ですから、基本土地に頼らざるを得ません。苦心してマナベースを整えても、カードパワーはそこまで上昇しない可能性が高く、3色目を追加する強い動機にはならないでしょう。3色デッキをつくることは不可能ではないですが、《旅行者の護符》のようなカードをプレイせざるを得ず、これにより必然的にデッキの速度が落ちます。
 

3.統率者を中心に構築すべし

 マナコストの安い統率者の価値については既に少し話をしましたが、それ以上に大切なことがあります。統率者は、デッキ内で最も重要なカードです。ゲーム中に必ずアクセスでき、戦場に出る可能性は非常に高いです。ピン挿しのカード1枚1枚はいつ出てくるか分かりません。いつでも同じ戦略を遂行するために、統率者の能力を最大限に活用する構築を心掛けましょう。

 
 
 

 ここで述べたルールやアイデアの多くは、EDHやシングルトン愛好家にとっては明白でしょうが、私のようなプレイヤーにとっては新しい情報です。Brawlには、普段スタンダードをプレイしている、カジュアルなフォーマットが好きなプレイヤーを見つけ出すという潜在的な可能性があります。これはすばらしい知見ですよね。

 ここまで読んでいただいて、感謝します!

 Seth Manfield


 ちょっとTwitterで話題に出たので、せっかくなのでエントリにまとめてみます。以下全部チラ裏です。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

 自分自身、あまりマッチングしたことがないのですが、体感的にはSultai側が若干有利だと思います。少なくとも、相性の悪さを感じることはありません。

 どこに有利な要素があるのか、考察してみました。
 結論としては①テンポ差とサイズ差、②除去の質、③《巻きつき蛇》です。

【前提1:参考にするリスト】
 https://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpmem18/top-8-decklists-2018-02-25
 GPメンフィス(2/24~25)の決勝戦がR/G MonstersとSultai Constrictor(《ハダーナの登臨》型)でした。
 なお、この対決はR/G Monstersが勝利しています。

【前提2:マナカーブ構造】
 2つのデッキのそれぞれのマナ域別構成を確認していきます。
(表記ルール)
・左はR/G、右はSultai。
・X(Y/Z)の表記。X=そのマナ域の合計、Y=クリーチャー数、Z=それ以外(非生物)数。
・《歩行バリスタ》は便宜的に3枚を2マナ、1枚を6マナ換算。
・「永遠」のマナコストも追加して記載する

 1マナ: 2( 0/3) |  5( 0/5)
 2マナ:15(11/4) | 15(15/0)
 3マナ: 9( 7/2) |  7( 4/3)
 4マナ: 4( 4/0) |  6( 4/2)
 5マナ: 4( 7/0) |  2( 3/0)
 6マナ: 7( 7/0) |  1( 1/0)



1.《歩行バリスタ》が強い
 R/Gに採用されているタフネス1を挙げてみると、《地揺すりのケンラ》、《マーフォークの枝渡り》、《翡翠光のレインジャー》、《ピア・ナラー》と《再燃するフェニックス》のトークン……。その実17枚。《チャンドラ》-3能力の返しにも有効だと考えると、強いシチュエーションはもっと増えます。
 特に探検持ちクリーチャーを出す際、《歩行バリスタ》を先置きされていれば、盤面に影響が出る場合は必ず除去される、ということを意味します。
 ではR/Gが《バリスタ》入りのすべてのデッキに不利なのか、というと、そういうわけではありません。大体の場合は、サイズと手数、素早い飛行クロックで押し切ることができます。問題は《巻きつき蛇》のほうにあります。次項以降で解説します。

2.2T《巻きつき蛇》がつらい
 相手が先手で初動が2T《巻きつき蛇》だった場合、返しで《削剥》を当てるしか除去手段はありません。後手の場合もマナを構えて《削剥》を打てなければ(2マナ域生物を優先していると思いますが)3T《削剥》or《捲土//重来》で落とすしかありません。
 なぜそこまで《巻きつき蛇》にこだわるのか。それは次項で解説します。

3.サイズ差と生成スピードがキツい
 2Tの《巻きつき蛇》が生き残ると、マナを構えられなければ3Tに《リシュカー》《翡翠光》(2回探検でどちらも土地以外)でそれぞれ4/5&4/4、2/3&6/5というサイズの生物が誕生してしまう、また3T《ハダーナの登臨》でも蛇が4/5になるなど、基本的に4/5以上のサイズを許容してしまいます。蛇+αのツーアクションでタフネス5を用意できるため、このサイズ差が非常に厄介です。
 いったんタフネス5が生まれてしまうと、《栄光をもたらすもの》《再燃するフェニックス》《チャンドラ》(-3能力)のいずれも圏外で、これを落とす手段はクリーチャーの相打ちor督励+α、ということになります。唯一交換ができるのが《捲土》ですが、これは土地が伸びた後半に限ります。
 つまり、タフネス5を簡単に生み出す要因である《巻きつき蛇》は出てすぐに除去をしなければならない対象、ということになります。加えて、R/Gの場合は《歩行バリスタ》が連続でダメージを飛ばせる状態を維持されると困ってしまうため、余計に放っておけない生物です。 

4.相手の確定除去がつらい
 サイズで上回る《ガルタ》やタフネス5以上に対抗できる《ロナス》が鍵になりそうですが、《ヴラスカの侮辱》への耐性を持っているわけではありません。相手はその場で一番脅威となる(あるいは、厄介な)クリーチャーに除去を選んで打てばいい状況になりやすい、ということです。
 《チャンドラ》で軸をずらそうにも《歩行バリスタ》《ヴラスカの侮辱》というPW対抗策がある以上、これ1枚でマウントを取ることはできません。
 R/G側の除去は不確定or督励との組み合わせで除去になるのに対し、相手の除去はほぼ確定除去。どちらが有利かは言うまでもないでしょう。

5.相手のシナジーがつらい
 個々のカードパワーはR/Gのほうが上です。Grixis EnergyやBig RedといったTier1~2に位置する他のデッキにおいても《フェニックス》《栄光をもたらすもの》が採用されていることからも、それは明らかです。
 しかし、マナカーブ通りにテンポよく展開して並べて勝つ、というR/Gの基本戦略が唯一通じない相手なのがSultai Constrictorというデッキです。
 同じテンポで展開すれば相手のサイズのほうが大きく、除去と組み合わせてマウントを取ろうとしても相手の除去の質が良く返されてしまい、しまいには相手の方がアドバンテージ獲得源が多い(探検シナジーではR/Gに分がありますが、このデッキの《光袖会の収集者》のドロー能力は他のデッキよりもはるかに上回ります)ため、ジリ貧になって負けることの方が多いのです。
 
 
【R/Gで勝つためには】
1.相手のキーだけ叩き、クロックを叩きつけて早々に殴り勝つ
 《巻きつき蛇》さえ機能しなければ普通のアグロデッキです。相打ちを恐れずひたすら殴り、飛行クロックで早々に押しきるのが理想です。赤ケンラを蛇に突っ込ませるぐらいがちょうどいいような気がします(多分ブロックしないのでは)。

2.「永遠」を積極的に墓地に送り込み手数を増やす
 相手は小型の掃討に強いデッキですが、4/4というサイズが複数並ぶと相手にとっては脅威です。マナカーブ通りに展開できれば勝機はあります。当然、相手の《スカラベ》に対処すること、土地を止めないことが大前提です。

3.《ロナス》を生存させる
 《不屈の神ロナス》が生き残れば勝つ可能性が高いです。うまく《ヴラスカの侮辱》を他に当てさせることができれば、更地《ロナス》からの勝ちが狙えます。

4.相手の事故に付け込む
 当たり前ですが、相手が思うように展開できなければそのまま勝ちます。Sultaiは3色、R/Gは2色です。相手の序盤にタップインが多いこともあれば、相手の後半にタップインが頻発することもあります。
 R/G使いなら当然ですが、積極的にサイクリングや砂漠起動を絡め「いかに20点を削りきるか」を念頭に置きながらプレイすれば、勝率は上がります。とにかく「受けから攻めに転じる機会まで耐えること」「一度攻めに転じたら出し惜しみをしないこと」だと思います。



【余談:Sultai Constrictorの他マッチアップ相性について】

 自分の使っている形はハダーナ型ではありませんが、参考までに。

■VS Mono-Red Aggro:微有利
 相手の採用カードによりますが概ね有利です。R/G同様、タフネス5以上への対処手段が限られます。3マナ域に《打ち壊すブロントドン》もしくは《貪る死肉あさり》を採用するとより有利になります。サイドボード後相手が遅めにシフトしても、メインのタフネス1を抜き切れない弱みがあるため五分の戦いができるでしょう。

■VS R/B Aggro:微不利
 サイズを問わずに《無許可の分解》で押し込まれるパターンが発生するのでMono-Redほどの安心感はありません。相手の除去枚数によりますが、確定除去はそれだけでつらいものがあります。後手時は《逆毛ハイドラ》が弱い点も気がかりです。一方で《打ち壊すブロントドン》《スカラベの神》はスタッツ・能力ともに有効なので、採用をおすすめします。

■VS Big Red:五分~微不利
 これも大きいサイズがつくれるかどうかにかかっていますが、序盤から相手の除去が激しい、《焼けつく双陽》を打ってくるなど数少ないスイーパー持ちのデッキということで若干厳しいです。後半は《栄光をもたらすもの》を引かれるかどうか、手順よく処理できるかどうかが勝敗の分かれ目です。

■VS Grixis Midrange or Control:五分
 R/Bと違い《蓄霊稲妻》はほぼ確定除去ですが、《致命的な一押し》の枚数はU/B系より少なく、タップインも多く、全体除去が少ないため、オールインするとそのまま勝てたりします(たまに《焼けつく双陽》を打たれたりしますが)。相手の除去が強力なので、《光袖会の収集者》でカードを引けるかどうかはかなり重要です。サイド後は先手と後手で戦略がまるで異なるので、勝ち筋を意識してサイドボードを構築できているかが肝要です。

■VS U/B Control:微不利
 Grixisと違い相手の除去が若干弱くなりますが、クリーチャーが少なく、こちらの除去が腐るため不利です。《大災厄》が普通に飛んでくるため《ハイドラ》を信頼しきれないのがネックです。とにかく盤面に生物を残すこと、ダメージソースとして《歩行バリスタ》を大切に運用することが求められます。

■VS U/W Approach:不利
 《光袖会の収集者》に触られづらいものの、複数種類のスイーパーがあるため明確に不利です。メインは除去が手札に3枚以上来たらその時点でほぼ負けです。対象を取らない除去が多いため《逆毛ハイドラ》に信頼がおけず、どのタイミングで攻撃を仕掛けるかが難しいデッキです。サイド後の《強迫》《否認》が強いマッチではありますが、《訓練されたカラカル》《奔流の機械巨人》へ対処するため全抜きはできません。

■VS W/B Vampire:有利
 除去が少ない相手は有利です。負け筋はアンセム重ね貼りからの《饗宴への召集》ですが、相手の除去が少ないため間に合わないシーンがたくさんあります。サイド後は《致命的な一押し》が入ってきますが、相手からすると的が多く相打ちに頼ってくるため、相打ちさせずに盤面に生物を残すプレイングが重要です。

■VS Tokens:微有利
 バリスタの餌多数。除去はそこそこ入っていますが、基本的に相手クリーチャーが枯れると後続が出しづらいので、うまくクリーチャー数をコントロールできればマウントが取れます。ライフ回復手段があるため無理に押し込まず、盤面で勝てる状態を目指します。負け筋は《ギデオンの介入》でバリスタを禁止されることなので、依存しすぎないように。サイド後は《燻蒸》など全体除去の枚数が増えるので《ヴラスカ》などPWが強くなります。

■VS G/W Vehicles:(多分)とても有利
 戦ったことがないですが、おそらく相手の除去枚数を見るとメインは茶番です。サイド後は《厳粛》や《不可解な終焉》が入ってきますが、普通に殴るか《打ち壊すブロントドン》が殴りながら牽制する形でどうにかなりそうです。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 
 
 周りにSultai使っている人がいないので独りよがりな考察になってしまいましたが、いつかだれかの参考(もしくは反面教師)になれば幸いです。
MTBRさん、YMMTさんおめでとうございます!

Round 1 H(4C Soulflayer)VS C(Living End)

【Game 1】
 Hの先手でゲームが始まると、Cが《砂漠セロドン》のサイクリング、Hが《信仰なき物あさり》からの《森の女人像》《未練ある魂》ディスカードによって両者のデッキが早々に判明する。
 この時点でCは「魂剥ぎか……」と苦い顔。二人のデッキはそれぞれCが《死せる生》、Hが《魂剥ぎ》であることは明白だが、相手のデッキに《原初の夜明け、ゼタルパ》が入っていることはほぼ確実で、《死せる生》の解決前に墓地に置かれてしまうと、相手の戦場に《原初の夜明け、ゼタルパ》が出てしまい、突破不可能になってしまう。つまり、非常に相性が悪い相手となる。

 Cは最初こそサイクリングで引き込みを始めたものの最初の1回のみで止まってしまい、致死量のクリーチャーを墓地に送り込めない状況に。ならばと《大爆発の魔道士》《内にいる獣》で相手の土地を攻めていくが、2枚目の《信仰なき物あさり》を引き込んでいたHは《忌まわしい回収》も含めて土地を手に入れ、順調に墓地を肥やしていく。
 過程で手に入れたビーストトークン、そして《未練ある魂》フラッシュバックのトークンも攻勢に加え、少しずつCのライフを削っていく。

 Cもサイクリングを再開し、墓地を肥やしていくが、「続唱」を打つ気配がない。ライフが一桁になり、《大爆発の魔道士》に加え《猿人の指導霊》までブロックに差し出しているのを見ると、引き込んでいないのか。何回かのアタックのあと、ついにライフは2まで落とし込まれる。
 しかし攻め手を追加できないHは《信仰なき物あさり》フラッシュバックからついに《原初の夜明け、ゼタルパ》をディスカード。さらにライブラリーを《忌まわしい回収》で掘り下げていくが、対応してCが《フェアリーの忌み者》で墓地の《ゼタルパ》《女人像》を追放、《魂剥ぎ》の着地を許さない。解決後に墓地に送られたのは《魂剥ぎ》《森の女人像》。

 しかし、手に入れた《才気ある霊基体》を送り込むと、この攻防でついにHがフルタップ。ライフが残りわずかのCが、インスタントスピードのディスカードがないことを確認すると、2枚のサイクリングを挟み、唱えたのは、ようやく手に入れた《悪魔の戦慄》。

 戦場を一層し、一気に戦場に現れた40点近いクロックは、相手のクリーチャーでは止まりきらず、一瞬でHのライフを削りきった。


【Game 2】
 Hは《草むした墓》タップインから、2ターン目《才気ある霊基体》という静かな立ち上がり。マリガンを選択したCはサイクリングを行わず3T《大爆発の魔道士》と、こちらもゆっくりとした立ち上がり。逡巡の上、即起動はせず、ブロッカーとして立たせながら相手の色マナの様子を見ることに。

 しかし、このミスが致命傷になる。4Tに追加の土地を置いたHは《ゲトの裏切り者、カリタス》。墓地を追放する能力を持った吸血鬼の着地を許してしまう。戦場に出るのに対応して《大爆発の魔道士》で土地を破壊するも、相手に5点の絆魂クロックが生まれてしまう。Cのミスにより戦局は大きくH有利に。

 Cは4T《殺戮遊戯》。もっとも大きい負け筋である《原初の夜明け、ゼタルパ》を追放するも、相手の手札に《未練ある魂》があることも判明。
 Hは2体のアタック後に《信仰なき物あさり》からの《未練ある魂》フラッシュバックでスピリットトークンを加え、攻撃の手を緩めない。

 Cは必死にサイクリングを進め、《カリタス》を《内にいる獣》で処理し追加の《大爆発の魔道士》や《フェアリーの忌み者》で延命を測り《死せる生》での逆転にかけるものの、「続唱」を引き込めないまま《死せる生》の2枚目が手札に来た時点で投了した。


【Game 3】
 ここでHがダブルマリガン。しかし占術で手に入れた《信仰なき物あさり》から、《未練ある魂》を墓地に送り込みながら追加の《信仰なき物あさり》を手に入れ、スピリットトークンを生成する快調な滑り出し。
 一方のCも《遺棄地の恐怖》サイクリングから少しずつ墓地を肥やすが、お互いの動きが一瞬、止まる。Hのストップはどうやら意図的なもので、《忌まわしい回収》を構え合う動きのようだ。
 しかし、Hは次のターンに《ロッテスのトロール》を追加。ディスカードをいつでも行える、つまり手札の《ゼタルパ》を墓地にいつでも送りこめる状況に持っていきながら、相手のライフを少しずつ削っていく。

 ここでCは相手の手札枚数を確認、相手のハンドは2枚。ならばとCは《通りの悪霊》3枚サイクリングと、ライフを犠牲にして一気に墓地を肥やすと、手札を確認しながら、満を辞して《悪魔の戦慄》。
 これには予定調和の《忌まわしい回収》が飛んでくるが、解決後と《ロッテスのトロール》の能力で墓地に落ちた《ゼタルパ》《カリタス》を《フェアリーの忌み者》で追放。
 戦場には《通りの悪霊》3体、《イフニルの魔神》《遺棄地の恐怖》《フェアリーの忌み者》が現れる。一方のHの戦場には《森の女人像》2体と《才気ある霊基体》《ロッテスのトロール》が戦場に出た。

 相手のライフは少ないがマナフラッド気味で攻め手に欠けるHは、墓地の《信仰なき物あさり》をフラッシュバックして解決策を探しにいくも、《イフニルの魔神》の能力を加味すると単純に《未練ある魂》を追加すると裏目の可能性が高い。《ロッテスのトロール》を加えて戦線を維持しようとした。

 しかしHの戦場には《草むした墓》が。

 そう、《通りの悪霊》の沼渡りにより、《森の女人像》がブロッカーとして機能しない。そのまま全軍の攻撃によりHのライフは2に。Cは《猿人の指導霊》《大爆発の魔道士》をブロッカーとして追加、返しの攻撃をケア。
 Hは一応墓地を掘り進めて、《ゼタルパ》《才気ある霊基体》の能力を持った《魂剥ぎ》ブロッカーに立たせてみたが、Cの《通りの悪霊》のみの総攻撃により敢え無く散った。

 ◯C(2−1)×H


 最近色々試しているので備忘録代わりに。

■前提(下記4種が4枚採用されていることが条件)
4《巻きつき蛇》
 ノーコンストリクターというデッキもあるにはあるが、B/G系のアグロやミッドレンジで採用したいカードと広くシナジーすること、単体でも2/3という最低限のサイズが保証されていることから4枚採用は揺るがないのではないか、というのが個人的な意見。
4《光袖会の収集者》
 B/G系のデッキには高速から低速まで幅広く採用できる1枚。現代のボブ。ライフを詰めるデッキでも威迫が非常に有効で、このカードがあるから他の除去も生きてくる。
4《歩行バリスタ》
 コントロールやミッドレンジに対して圧力になりづらいという論調も散見されるものの、やはりライフを直接詰められる能力は魅力。マナフラの受け皿にもなるため消耗戦後にトップしても強い。これを4枚積むことで《致命的な一押し》を3枚以下にできる。何らかの理由で《致命的な一押し》を4枚とりたいときは減らすが、コントロール相手に大量プッシュ抱え死を体験したことがある人はこのカードを優先すべき。よって4枚。
4《ヴラスカの侮辱》
 コントロールやトークンが増えてきたといっても、Mono-Red AggroやGrixis Midrangeに勝てるのはこのカードがあるから。《致命的な一押し》よりも絶対に優先して採用すべきカード。このために4マナ域のクリーチャーが不採用になってもそれはそれで構わないし、このカードが腐って負ける相手はそもそも相性が悪い。

■3マナ域候補
・《翡翠光のレインジャー》
 丸いが、個人的には「土地2枚のキープを許容できる」「マナ高速が薄い」点で《枝渡り》に軍配が上がると思っている。当然両者をフルに採用してマナを伸ばす戦略もあるが、R/G Monstersと違って墓地シナジーが薄いため《翡翠光のレインジャー》の採用は冷静に見極めたい。3マナ域最高クラスの打点の高さを生かした前のめりな戦略なら《枝渡り》も含めてフル採用すべき。パワーカードなのは間違いないが、単体では《削剥》圏内な点、また同系では《歩行バリスタ》のいい的なので留意。
【採用優先度】
 R/G Monster:○ Grixis Midrange:△ Control:○ GPG:△ Mono-Red Aggro:× Constrictor:×

・《貪る死肉あさり》
 トップメタのMono-Red Aggro、Grixis Midrange、GPGに効果的。U/W ApproachやU/B Control相手にも《奔流の機械巨人》や《アズカンタの探索》ににらみを利かせることができるため無駄にならない、メイン採用を肯定するバリューの広さが魅力。採用するなら最低2枚、メタによっては4枚採用も首肯する。ただし、除去のされやすさは気になるところ。EtBで仕事ができる盤面で繰り出したい。やはり同系では(察し
【採用優先度】
 R/G Monster:○ Grixis Midrange:○ Control:△ GPG:○ Mono-Red Aggro:○ Constrictor:×

・《打ち壊すブロントドン》
 打点が高くメインから採用できるカードであるだけでなく、Mono-Red Aggroにはタフネス4が強く、U/W Approachの《排斥》やGPGの《王神の贈り物》、各種デッキの《アズカンタの探索》に対応できるのは偉い。メインに1枚でも入れておくと安心するし、2枚以上の採用も問題なさそう。コントロールにはバニラ同然だがそれはそれ、意外とサイズだけで仕事をするため侮れない。
【採用優先度】
 R/G Monster:○ Grixis Midrange:△ Control:× GPG:○ Mono-Red Aggro:○ Constrictor:△

・《機知の勇者》
 メインに投入することで、手札の不要牌の入替を行えるのが偉い。長期戦時は4/4として再利用できる。ただし環境柄追放除去が多く真価を発揮できない点、3ターン目の2/1はプレッシャーとして弱い点が気がかり。
【採用優先度】
 R/G Monster:△ Grixis Midrange:△ Control:○ GPG:△ Mono-Red Aggro:× Constrictor:×

・《造命師の動物記》/《自然に仕える者、ニッサ》
 アドバンテージ獲得源、不要牌の整理に使える3マナ域。《削剥》でうまく対処される可能性はあるものの、ターゲットの多いConstrictorではしっかり当てることが難しい。環境に同系やU/B Controlが多いなら《動物記》、Grixis MidrangeやGrixis Controlが多いなら《ニッサ》と使い分けることが必要。R/G Monsterはどちらにも対応できるため少し厳しいか。
【採用優先度】
《動物記》R/G Monster:× Grixis Midrange:△ Control:○ GPG:○ Mono-Red Aggro:△ Constrictor:○
《ニッサ》R/G Monster:△ Grixis Midrange:× Control:○ GPG:△ Mono-Red Aggro:× Constrictor:△

・《ハダーナの登臨》
 触られづらさはあるものの、他にクリーチャーがいないと機能しない点、アドバンテージを得られない点は大きい。少し依存度が下がった機体のような感覚。《逆毛ハイドラ》をフル採用した上で《顕在的防御》との併用は必須。デッキ構成が大きく変わるので既存のリストに組み込むのはやめた方がいい。
【採用優先度】省略

・《不帰+回帰》
 ターゲットの広い除去で、墓地に落ちた後も《フェニックス》《スカラベの神》などににらみを利かせる技巧派。マナ拘束もさほどではないが、トークンがおまけ程度の戦力にしかならないためあくまで抑止力。確定除去が有効なR/G Monsterが増えてくれば再考の余地あり。
【採用優先度】
 R/G Monster:○ Grixis Midrange:△ Control:× GPG:△ Mono-Red Aggro:× Constrictor:○

・《至高の意志》
 入れるカードに困ったらこれ。全体除去にメインから耐性がつくのは大きい。その他、《ヴラスカの侮辱》へのアクセスやサイド後の有効牌探しと用途は幅広い。苦手なシチュエーションがないものの、基本的に構えるデッキではないので《歩行バリスタ》不在時に構えるとすぐバレる。後手時に極端に弱いのもマイナス。
【採用優先度】
 R/G Monster:△ Grixis Midrange:○ Control:○ GPG:○ Mono-Red Aggro:× Constrictor:△


■追加の4マナ域
 基本的に《歩行バリスタ》をX=2で出したり《ヴラスカの侮辱》構えてたり《スカラベ》で釣ったりしているのであまり考えなくていい枠。

・《豪華の王、ゴンティ》
 絶対アド取るマン。ただし2/3接死は意外と死にやすく、アグロ相手にはコンバットすらさせてもらえない危険性がある。同系では神のような強さだが、その他のマッチでどのぐらい活躍できるかは何とも言えない。

・《貪欲なチュパカブラ》
 絶対アド取るマンその2。ただし相手のクリーチャーが極端に少ない(もしくは0)だと4マナ2/2バニラになり下がるため、コントロールの多いメタでの採用は自殺行為。

・《逆毛ハイドラ》
 ここに来て急に評価の上昇した1枚。単体除去が蔓延するメタに颯爽と現れた新星。EtBの隙さえクリアすればほぼ確実に1対2交換を強要できるため、全体除去がある相手はその返しに繰り出すのが理想。《光袖会の収集者》や《霊気拠点》を利用して3つ貯めておけると宇宙。運用が特殊なのでデッキがゆがむため、《ハダーナの登臨》との組み合わせで相手に動きを強要していく形が最良の運用方法。

■5マナ域以上
 フィニッシャー枠。ここでどのカードを何枚選択するかでデッキの方向性が変わる。

・《スカラベの神》
 雑に強い。《ヴラスカの侮辱》の的をつくってお膳立てできるのが一番理想。ただ相手も想定しながら動いてくるためただ叩きつけるだけの動きはNG。《新緑の機械巨人》とのスプリット採用が望ましい。

・《新緑の機械巨人》
 基本的なフィニッシャー枠。並べ合いの乱戦状況で真価を発揮すること、《削剥》に弱いことを十分留意して、メタを見ながら採用を検討すべき。

・《殺戮の暴君》
 コントロールが多い場合のフィニッシャー枠。出したら大体勝つ。ただし基本Mono-Redには間に合わない点、同系での並べ合いで相打ちが取られやすい点は要注意。

・《秘宝探究者、ヴラスカ》
 ミッドレンジが多い場合のフィニッシャー枠。大体《ヴラスカの侮辱》で死ぬがPWでは唯一1対2交換が取れる。
 やはり砂漠コンの調整が間に合わずSultai Constrictor。(《ハダーナの登壇》形では)ないです
 ニッサ2枚の枠を《造命師の動物記》2枚に変更してみる。やっぱりカードは能動的に引いてなんぼ。《削剥》が飛んできそうな気もするが、《蛇》に打ってくれるしそこまで打たれないはず……? まぁ、モノは試しで。一応サイドに《形成師の聖域》も置いてみる。
 あとはブロントドンをサイドに引っこめたり出したりを繰り返し、サイドに置いてみたりちょこちょこいじる。

【Round 1】VS Jeskai Control
G1:手札に除去がダブつきすぎて攻め手が少ないまま《奔流の機械巨人》2枚目を見たので畳む
G2:2T蛇仕掛けから《造命師の動物記》を3T着地させて、ゆっくり手札を引き増ししてアド差広げて勝ち。プラン通り
G3:上記と似たような感じだが相手が《ハゾレト》出してきてびっくり。《造命師の動物記》で《否認》2枚目を探してから仕掛けて勝ち
×○○

【Round 2】VS Mono-Red Aggro
G1:《歩行バリスタ》で序盤を凌いで《貪る死肉あさり》でライフ稼ぎながら《ヴラスカの侮辱》連打で勝ち
G2:後手6枚、土地2(緑黒ファスト+未開地)&枝渡り蛇死肉あさり侮辱でキープしたらトップが全部《巻きつき蛇》。3枚目にたどり着けず負け。
G3:先手7枚。《バリスタ》多めに引けて《機械巨人》も引けたので勝ち
○×○

【Round 3】VS Grixis Control
G1:手札に《致命的な一押し》全部抱えてしまい肉切れて負け。《造命師の動物記》は割られ&カウンターで着地せず
G2:先手6枚で引いてくる札が軽過ぎて仕掛けられず負け。《造命師の動物記》は割られ&カウンターで着地せず
××

【Round 4】VS Naya Dinosaurs
G1:相手の2Tマナクリ&激昂ランパン恐竜×2をバリスタプッシュプッシュで捌いたら相手の土地が止まって負け
G2:相手が土地4枚から伸びなかったので激昂ランパン恐竜を放置、威迫で削りながらカードをたくさん引いて勝ち
○○

【Round 5】VS R/B Aggro
G1:先手取れたのにマナフラ&肉引けず負け
G2:今度は《造命師の動物記》でリアクティブなカードを選んで抱えながらしっかり展開して勝ち
G3:後手6枚、土地が伸びないまま重めのところを全部引いてしまいライフがピンチ。なんとか土地を引き込んで盤面を処理するも、相手の最後のトップが強くて負け
×○×

 3-2。最後勝てば3位だか4位だかでSEだったので残念。
 R1~R2でちょっとしたミスが多いなぁと思っていたら、最後の当たりが階段で、しかも有利な赤黒系に落としたので、この流れも必然か。最後の試合は順番的にミスは(あんまり)なかったけど、あえて言うならスカラベ出した後のコンバットが分岐点。どっちにしても死んでいる気がしたけど、やりようはあったか。せめてあと1ターン土地が早く引けていれば。重いカードはサイド後減らしていただけに、引きすぎたのは無念。
 懸念の《造命師の動物記》はやっぱり《削剥》されたけど、バリューは高い。マリガン時に強いのも好印象。《ニッサ》よりこっちかな。シナジーデッキなので、カード引いた方が雑に強い。

 あとはモダンでフリプしたりショーダウンでザカマ出して遊んだりして終了。砂漠コンはとにかくカードが引けないのがストレス。よさげなドロー源があればいいのだけど。なお《アルゲールの断血》は赤いデッキに轢き殺されるためNG。
 こんなんなりました。コントロールを見過ぎた結果アグロに弱くなる典型的なダメリストな気がする。
 砂漠で削って、どうぞ!
 砂漠コンの調整が間に合わず、妥協のSultai Constrictor。レシピはほぼ一緒。《歩行バリスタ》を4枚に戻す。

【Round 1】VS W/U Improvise
G1:後手6枚。土地4蛇枝渡りキープから8Tの間に土地7枚スペル2枚(しかも1枚除去、11枚なのは探検も土地)。さすがに負け。
G2:先手7枚。この《帰化》パワー3あるんじゃが。勝ち
G3:後手7枚。要所で《否認》握り続けられたので勝ち
×○○

【Round 2】VS Grixis Gateway
G1:後手6枚。土地3生物3キープも探検2回含めて土地が12ターン止まって《ブロントドン》が起動できず負け
G2:相手が都合よく《火付け射手》3枚引く一方、こちらが《歩行バリスタ》《致命的な一押し》(せっかく残したのに!)計7枚に1枚もたどり着けず負け。相手とこちらの引きがこちらに悪く噛み合ってしまった
××

【Round 3】VS W/U Approach
G1:後手6枚。順調に攻め立て、相手のお願い《機械巨人》を《ヴラスカの侮辱》で勝ち
G2:後手7枚。相手の《燻蒸》→《副陽の接近》返しに《スカラベの神》。相手のミスプもあり、2回目の《副陽の接近》前にカウンター構えて殴り勝ち
○○

 2-1でショウダウンパックゲット。強いデッキの常として、サイドボードが強い。
 《形成師の聖域》はGrixis相手には感触がいいものの、対象を取らない除去が多いW/U系には入れられなかった。サイドボード後のアクセス枚数の重要さを考えると、設置が重くても《造命師の動物記》の方が優れている気がする。Mono-RedやGrixisには《形成師の聖域》、W/Uには《造命師の動物記》という感じでスプリット採用するのもありか。《アルゲールの断血》はロングゲームに強いけどあまり引いている暇がないので不採用でもいいかもしれない。

 余った時間で砂漠コンフリプ。感触は悪くないけど、コントロールが増えてきたので構成を変えないとつらそう。《楽園の贈り物》とか出してる場合じゃないみたいだ。《宝物の地図》《アゾールの門口》などの不要牌整理カードで対応する方針。
 前日に砂漠コンに目覚めて唐突に組んでガストに凸してフリプ。
 感触は良かったものの(というか使っていて楽しい)、ちゃんとしたデッキになるには時間がかかりそうだったので、結局Sultai Constrictorで出ることに。
 (脳内で)調整した結果、「もう蛇いらないんじゃね?」とか「いっそメイン《奔流の機械巨人》でいいんじゃね?」とか色々思ったけど、本格的にいじる時間もなかったので微調整で済ます。
ゆきコン(コンストリクターの略)
土地 24
4《植物の聖域/Botanical Sanctum》
4《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
1《異臭の池/Fetid Pools》
2《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
1《ハシェプのオアシス/Hashep Oasis》
1《イフニルの死界/Ifnir Deadlands》
3《霊気拠点/Aether Hub》
2《進化する未開地/Evolving Wilds》
3《沼/Swamp》
2《森/Forest》
1《島/Island》

クリーチャー 25
4《巻きつき蛇/Winding Constrictor》
4《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner》
3《マーフォークの枝渡り/Merfolk Branchwalker》
3《歩行バリスタ/Walking Ballista》
2《ピーマの改革派、リシュカー/Rishkar, Peema Renegade》
3《貪る死肉あさり/Deathgorge Scavenger》
1《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》
1《貪欲なチュパカブラ/Ravenous Chupacabra》
2《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》
2《スカラベの神/The Scarab God》

その他 11
3《致命的な一押し/Fatal Push》
2《至高の意志/Supreme Will》
4《ヴラスカの侮辱/Vraska’s Contempt》
2《自然に仕える者、ニッサ/Nissa, Steward of Elements》

サイドボード 15
2《打ち壊すブロントドン/Thrashing Brontodon》
2《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》
1《致命的な一押し/Fatal Push》
2《渇望の時/Moment of Craving》
3《否認/Negate》
1《川の叱責/River’s Rebuke》
1《アルゲールの断血/Arguel’s Blood Fast》
1《形成師の聖域/Shapers’ Sanctuary》
1《生命の力、ニッサ/Nissa, Vital Force》
1《秘宝探究者、ヴラスカ/Vraska, Relic Seeker》

【主な変更点】
OUT>
メイン:1《リシュカー》
サイド:1《歩行バリスタ》2《帰化》2《野望のカルトーシュ》1《造命師の動物記》1《死の権威、リリアナ》
IN>
メイン:1《ブロントドン》
サイド:2《ブロントドン》1《奔流の機械巨人》2《渇望の時》1《形成師の聖域》1《生命の力、ニッサ》

・《帰化》枠を変更。メイン《ブロントドン》神なので(サイズ的に)1枚昇格。赤黒系相手全般に強い。よく考えたら生物だし取り得なんじゃないかと。よく分からない置物も増えてるし。
・《リシュカー》手札にダブつくことが多すぎたので2枚にしました(憤怒
・同型とかで《奔流の機械巨人》が超強いので2枚にしました(強欲
・《生命の力、ニッサ》は相手の更地《チャンドラ》への回答として《リリアナ》と入れ替え。《リリアナ》も欲しかったけど入れる枠がなかった。多分《機械巨人》の枠なんですけど(欲しがり
・《野望のカルトーシュ》は弱すぎたので《渇望の時》に。メイン《屍肉あさり》なので2点ゲインで十分。《発明の天使》相手にも強いとか《イフニルの砂漠》との合わせ技で云々とか色々。
・《造命師の動物記》をお試しで《形成師の聖域》に。能動的に引けないのは気に入らないけど、追加でマナ使わなくていいのは利点。1マナ設置も軽くてベネ

 なんと40人の6回戦。宇都宮にしては人多くて嬉しい。

【Round 1】VS Esper Approach
G1:後手6枚。相手の隙をついて蛇リシュカー。そのままカウンター構えて殴って勝ち
G2:後手7枚。《ニッサ》通したら強すぎてそのまま勝ち
◯◯

【Round 2】VS R/B Aggro
G1:先手7枚。2回探検するも土地を引けず、除去も引けず、少し土地が止まってしまったのが響き《ボーマット》で5枚ドローされて負け。そりゃそうよ
G2:先手7枚。ライフ7に落ち込むも、高速《スカラベ》叩きつけて勝ち
G3:後手6枚。《貪る屍肉あさり》のゲインでひたすら耐えて《スカラベ》、相手のミスプもあり勝ち
 この神様頭おかしい(味方なので褒め言葉
×◯◯

【Round 3】VS R/B Aggro
G1:後手7枚。相手土地詰まりの間に除去連打から探検祭りで盤石
G2:後手6枚。《貪る屍肉あさり》がコツコツライフゲインを重ねて勝ち
◯◯

【Round 4】VS 同型
 同型・・・だと・・・?
G1:先手6枚。《リシュカー》がダブ付き土地しか引けず負け
G2:先手7枚。いい感じに推移するも、途中でせっかくの《機械巨人》の使いどころをミスって負け
××

【Round 5】VS Temur Energy(《ハダーナの登壇》型)
G1:後手5枚。《ヴラスカの侮辱》連打からペースを作って勝ち
G2:後手7枚。途中《川の叱責》で盤面を押し返してイーブンに。《つむじ風の巨匠》+大量のトークンに蹂躙されそうになるも《スカラベの神》が間に合って勝ち
 なんか除去吸い付いてきた
◯◯

【Round 6】ID

 命からがら4−1−1の6位でSE進出。
 SEラインナップはGrixis Control、U/B Control、Sultai Constrictor×3、W/U Approach、Desert Control、他1つは忘れた。Sultai同型3人抜けという恐ろしい結果に。マジで?

【SE1】VS 同型
G1:後手7枚。蛇蛇リシュカーバリスタ機械巨人みたいなドブン食らって負け。
G2:先手7枚。相手のプランの方が上手でイーブンの場にされ、さらに後半のマナフラが響いて負け
××

 1没!
 R4&SE1の相手が巧さやら戦略やらで完全に上手だったので実力負け(引きも多少はあったけど)。MtG頑張ろうと思いました(こなみ
 最近スタン(というかMtGそのもの)楽しめる時期になってきた。環境の(多少の)健全化のおかげかもしれない。現状のレシピには概ね満足してるけどサイドボードのIN/OUTが不安定なので負けている気が。もう少し練らないと勝てないな。

 ちなみに《形成師の聖域》は一度も手札に来なかったので要検証。まぁ1枚じゃあな。
土地 24
4《植物の聖域/Botanical Sanctum》
4《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
1《異臭の池/Fetid Pools》
2《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
1《ハシェプのオアシス/Hashep Oasis》
1《イフニルの死界/Ifnir Deadlands》
3《霊気拠点/Aether Hub》
2《進化する未開地/Evolving Wilds》
3《沼/Swamp》
2《森/Forest》
1《島/Island》

クリーチャー 25
4《巻きつき蛇/Winding Constrictor》
4《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner》
3《マーフォークの枝渡り/Merfolk Branchwalker》
3《歩行バリスタ/Walking Ballista》
3《ピーマの改革派、リシュカー/Rishkar, Peema Renegade》
3《貪る死肉あさり/Deathgorge Scavenger》
1《貪欲なチュパカブラ/Ravenous Chupacabra》
2《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》
2《スカラベの神/The Scarab God》

その他 11
3《致命的な一押し/Fatal Push》
2《至高の意志/Supreme Will》
4《ヴラスカの侮辱/Vraska’s Contempt》
2《自然に仕える者、ニッサ/Nissa, Steward of Elements》

サイドボード 15
1《歩行バリスタ/Walking Ballista》
1《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk》
1《致命的な一押し/Fatal Push》
2《野望のカルトーシュ/Cartouche of Ambition》
2《帰化/Naturalize》
3《否認/Negate》
1《川の叱責/River’s Rebuke》
1《アルゲールの断血/Arguel’s Blood Fast》
1《造命師の動物記/Lifecrafter’s Bestiary》
1《死の権威、リリアナ/Liliana, Death’s Majesty》
1《秘宝探究者、ヴラスカ/Vraska, Relic Seeker》


 実はSultai Constrictorの調整過程で、今までメタになかった2つのデッキが台頭してきました。
 MOCS準優勝を飾ったU/B Midrangeと、各所で良い成績を残しているR/G Monstersです。

 2つともメタに合致した良いデッキで、勝率が高いのもうなずけます。
 U/B Midrangeは《才気ある霊基体》《ヴラスカの侮辱》を主軸とした中速デッキで、幅広いメタに合致したカードを《機知の勇者》《航路の作成》で引き増し(あるいは不要牌を捨て)、最終的に《スカラベの神》でマウントを取る、というデッキです。対応力が非常に高く、トップメタのMono-RedやGrixisを咎める構成になっています。
 R/G Monstersは探検クリーチャーから《再燃するフェニックス》《栄光をもたらすもの》に繋げるミッドレンジ。この2枚が非常に強力なだけでなく、《ケンラ》2種による序盤のビートダウン、永遠によるアドバンテージと、速い攻めも遅い攻めもこなせるデッキで、除去の選択はトップメタ2種を意識した構成になっています。

 調整過程で、特にU/B Midrangeは「非常にいいデッキだな」と思いました。U/Bに乗り換えよう、と何度か思ったこともあります。
 それでも、最終的にはSultai Constrictorをチョイスしました。理由は下記です。

1.W/U ApproachやW/U Cyclingへの耐性
 耐性というか、U/BとConstrictorのデッキ性質の違いにあります。U/Bは相手の攻め手をそぎ落とし、アドバンテージを取りながらゆっくり攻めるデッキなのに対し、Constrictorは序盤から打点の高い生物を並べて殴る、という違いがあります。
 サイドボード後に速度を落とすことはできます(軽いクロックを抜いて重めのカードを入れる)が、サイドボード後に早くすることは難しいです。W/U系は早い攻めを苦手とするため、クロックパーミッション風の攻めができるConstrictorのほうが有利です。

2.サイドボード後の戦略の広さ
 これも前項と似たような話になりますが、基本がビートダウン戦略のため、サイドボード後は相手が対アグロにシフトします。除去を入れて打ち消しを減らしたり、重いカードを抜いて軽いカードを増やしたり、などです。
 Mono-Redより少し遅く(しかし致命的に効くカードがメインに入っている)、Grixisより早いという性質上、相手はアドバンテージ・カードよりもプレイタイミングを優先してカードを選んできます。
 つまり「サイドイン・アウトをどうするか」の優位はConstrictor側にあり、戦略をずらすことが可能です。重いカードを全部抜いてクロック・パーミッション風の戦略にしたり、軽いカードやシナジーを減らして後半戦に優位がとれる構成にしたり、と戦略はさまざまです。
 たとえば、Grixis相手には、相手が軽量除去を増やす→軽めのカードを減らした構成にシフトする、Mono-Red相手には、相手が重めの構成にシフトする→ブン回り重視の構成にする、などの戦略が取れます。

3.そもそもConstirctor自体がU/B Midrangeに有利
 最後の理由は単純で、両者を戦わせたときにConstrictorのほうが有利だからです。U/Bの戦力は《光袖会の収集者》《機知の勇者》などを代表に低タフネスに偏っているため、《歩行バリスタ》が強く、序盤から中盤の優位は築けます。
 序盤に優位を築けるということは、こちらは《スカラベの神》に《ヴラスカの侮辱》を温存でき、逆に相手は《スカラベの神》以外に《ヴラスカの侮辱》を打たなければならない、ということです。
 何戦かプレイしましたが、軽量除去(というか《削剥》)がなく、相手のメインボードに無駄カードも多い(《豪華の王、ゴンティ》や《帆凧の掠め取り》など)ので、全般的に戦いやすい印象です。

 ちなみに、実際にR/G Monstersと戦っていないのですが、こちらはやや厳しそうな印象です。サイド後も《ヴラスカの侮辱》で捕らえなければいけない対象が多く、相手の除去もこちらに良く効くためです。《新緑の機械巨人》頼みのゲームになりそうです。サイドボードから《大災厄》《ケフネト最後の言葉》あたりを入れないと厳しいかもしれません。



カード個別の話

1.3マナ域について
・不採用:《翡翠光のレインジャー》《機知の勇者》
 基本的に3マナ域は《ピーマの改革派、リシュカー》がベストムーヴですが、これは2マナ域クリーチャーが生き残った場合の話です。2マナ域クリーチャーを除去された後の《リシュカー》は弱く、別方向でプレッシャーを与えるカードをプレイしなければなりません。Constrictorはアグロデッキなのです。2マナ域除去後に、《翡翠光のレインジャー》でアドを稼いでいる場合ではなく(4/3になったところで2マナ除去圏内)、《機知の勇者》で手札を整えている場合でもありません。

・不採用:《霊気圏の収集艇》
 最初は採用していて、感触もよいカードでした。EtBでエネルギーを得られるため、このカードを対処させた後に現れる《光袖会の収集者》は結構なプレッシャーになります。
 単純に、環境に《削剥》が多すぎたため不採用になりました。これで攻撃する=他のクリーチャーが殴れないということです。何度も言いますがConstrictorはアグロデッキです。クリーチャーを乗せる→攻撃→「じゃあ《削剥》」という動きが弱すぎて泣きそうになりました。

・採用:《貪る死肉あさり》
 上記を切っておきながらなぜこんな《マグマのしぶき》一発で死ぬクリーチャーを採用したのか。
 単純にMono-RedとGrixisに強いからです。Mono-Redに対してはライフゲインが、Grixisに対しては《スカラベの神》の起動型能力や墓地から帰ってくる能力をほぼ封じることができるため、いずれの相手もこのクリーチャーは対処必須となります。ついでにGPGをメインからメタれる上、《再燃するフェニックス》《奔流の機械巨人》を使うデッキ全般に強い、と考えると、ほぼすべてのデッキに効果的と言えます。1枚は引きたいので3枚採用です。

・採用:《自然に仕える者、ニッサ》
 Mono-Red以外のデッキで3Tのこのカードに対処できる手段を入れているデッキはごく少数です。先手後手に関わらず3Tに置くことでプレッシャーを与えられます。《ヴラスカの侮辱》を強制できる点は強く、生き残れば最低でも《不屈の自然》以上の行動ができるため、相手からすれば非常に厄介です。Mono-Redに対して弱すぎる点が気がかりです(X=2以上で出すことを強要されるため)が、メインの2枚であれば許容できる(気がする)ので2枚のみの採用としました。


2.2マナ域について
・不採用:《道路の召使い》
 後半引いてトップしたときに死ぬほど弱い、4マナ域に強いカードがない、マナは伸ばしたいがマナ加速する必要は感じない、という点から不採用です。EtBのエネルギーは《収集者》にとっては魅力的ですが。

・採用:《マーフォークの枝渡り》
 《翡翠光のレインジャー》との比較ですが、マリガン時にキープ基準になる2マナ域は心強く、打点も2マナクリーチャーとして最低限の水準をキープしているため採用しました。別にカウンターシナジーは期待していません。他の2マナ域も強く、固め引きしても仕方ないので3枚です。

・不採用(サイドボード):《屑鉄場のたかり屋》
 このデッキ相手にはサイド後も《マグマのしぶき》を抜いてくれないだろうという推測と、サイドボードの枠を大幅に割いてしまう(入れる場合は最低3枚投入が必須だと思います)ため、泣く泣く不採用としました。メインは既に2マナ域が渋滞しているのと、Mono-Redに弱すぎるカードなので却下です。

3.その他の枚数など
・《致命的な一押し》3枚
 そこそこ腐るマッチアップがあるのと、低マナ域は《歩行バリスタ》での対処も可能なため3枚に抑えました。サイドボードには4枚目を取っていますが、正直あんまりいれるマッチアップがないのが悲しいところ。同系ぐらいです。

・《貪欲なチュパカブラ》の枠
 《ヴラスカの侮辱》4枚は確定でいいと思うので、その5枚目として採用しています。そもそも4マナ域はロクなカードがありません。ちなみに《人質取り》はテンポはいいのですが、追放したい相手がいるデッキに限って割と簡単に死ぬので却下しました。
 除去は《貪る死肉あさり》のおかげで何枚あっても嬉しいので、2枚目の採用も検討しています。

・サイドボード
 まだまだ調整中ですが、概ね狙った通りの働きです。
 デッキの調整記録、現行の最終リストは別記事に。結構満足しています。

■あかつき杯&スタンダードショウダウン@イエサブ宇都宮GAMESHOP−20180211
 除去のバランスなどを若干調整。4マナ行きは悩み中。

【Round 1】VS W/U Approach
G1:後手5枚。除去ハンドになってしまい全く攻められず負け
G2:先手5枚。土地2枚から伸びない間にいいようにされて負け
××

【Round 2】VS 書き忘れた
G1:後手7枚。蛇にプッシュ飛んでこなかったのでドブンで勝ち
G2:収集者で4枚引いたらそりゃ勝つよ
◯◯

【Round 3】VS Grixis Control
G1:後手6枚。カード引きながらちまちま削って最後は緑巨人
G2:後手7枚。侮辱2連発からのスカラベ+顕在的防御でマウント取って勝ち
◯◯

【Round 4】VS Mono-Red Aggro
G1:後手6枚。重いところを引いてしまい負け
G2:先手6枚。うまく盤面更地にしたあとの相手のトップがフェニックス→ハゾレトでイカレ
××

 2−2。切り替えてショーダウン。

【Round 1】VS 書き忘れ
G1:後手6枚。勝ち
G2:後手7枚。ライフ1からまくって勝ち
◯◯

【Round 2】VS W/U Approach
G1:後手7枚。除去引き過ぎて負け
G2:先手6枚。要所でうまく《否認》引けて勝ち
G3:後手6枚。攻めを全部いなされて機械巨人にどすこいされて負け
×◯×

【Round 3】VS Mono-Red Aggro 上当たりのためトス
 フリプではメイン取れた。

 1−1。

■群馬チャンピオンシップ@伊勢崎市文化会館
 先週Mono-Redにいいようにされてしまったので、構成をゼロから見直した結果、デッキが色々変わる。

【Round 1】VS Mono-Red Midrange
 いきなり栃木勢同士で当たったんですが本当にここは群馬ですか
G1:後手6枚。除去引けず轢き殺されて負け
G2:先手6枚。除去連打でなんとかしのいでスカラベ登場で勝ち
G3:後手6枚。相手ボーマットケンラから始まるドブンで負け
 ある程度キープ基準ゆるいはずなので7枚キープしたい。
×◯×

【Round 2】VS Grixis Midrange
G1:先手6枚。いい感じにいなされて負け
G2:先手7枚。お互い2Tに《アルゲールの断血》を置き合う展開だが生物多かったので勝ち
G3:後手6枚。いい感じにボッコ
×◯×
 音速目無しだけどデッキの感触が思ったよりいいので続けることに。

【Round 3】VS Grixis Combo
G1:後手7枚。途中で相手のコンボに気付けたので、ちまちま殴って相手の妨害をして勝ち
G2:後手7枚。妨害入ってればそりゃ勝つよ
◯◯

【Round 4】VS R/B Aggro(タッチ白)
G1:後手7枚。相手の出だしが少し遅かったので《ハゾレト》への対処が間に合って勝ち
G2:後手7枚。相手の出だしが遅かったので同上
◯◯

【Round 5】VS Grixis Midrange
G1:先手7枚。相手7枚キープなのに土地2枚で止まって投了。???
G2:後手6枚。お互いPWや置物を処理し合う展開になるも、こちらの方が有効牌が多かったので勝ち
◯◯

【Round 6】VS Grixis Midrange
G1:後手6枚。こちらの初動が遅い間に相手がブリンガー2連打してきてそのまま負け
G2:先手7枚。先手2T探検から土地ゲット、相手の除去をすり抜けて2点削り続けて勝ち
G3:後手5枚。蛇リシュカーするも相手にちまちま削られて負け
×◯×

【Round 7】VS U/B Midrange
G1:先手5枚。一応ブンブンハンドが来たので押せ押せしたら相手の除去がうまいこと《顕在的防御》で弾けて《機械巨人》で勝ち
G2:後手7枚。相手の《ゴンティ》《人質取り》でサイドのピン挿し強いカードを取られすぎて負け
G3:押し込めそうだがギリギリ足りず時間切れ
×◯△

 3−3−1。久々の遠征すげー楽しかったです。栃木よりレベルが高くてすごく勉強になった。

■スタンダードショウダウン@イエサブ宇都宮GAMESHOP
 前日のプチ合宿?の結果、メインとサイド1枚入れ替え。

【Round 1】VS Sultai Constrictor
G1:先手6枚。土地4スペル2キープして占術で土地下に送ったけど、そのあと死ぬまで土地しか引かなかった
G2:先手7枚。黒マナが出ない状態で《ヴラスカの侮辱》3枚手札に抱えて死ぬかと思ったが、なんとか耐えて盤面作って勝ち
G3:後手7枚。相手の蛇を生かしたままにしてライフ8まで落とし込まれるも、丁寧に除去って盤面作って勝ち
×◯◯

【Round 2】VS U/B Midrange
G1:後手7枚。ロングプランの手札になったので、ゆっくり盤面を作って9マナ到達後にスカラベで仕掛けて勝ち
G2:後手6枚。ちょっと頼りない手札で、相手の《ゴンティ》で強いところを持って行かれて、あと《リリアナ》の使い方を間違えて負け
G3:先手7枚。いい感じに押し込めそうな展開になるも時間切れ
◯×△

【Round 3】VS Jund Control
G1:後手6枚。先手4T《焼け付く双陽》から6T《殺戮の暴君》&除去連打で負け
G2:先手7枚。相手2T《アルゲールの断血》を置くもこっちはビートダウンデッキなので勝ち
G3:後手7枚。今度はこちらが2T《アルゲールの断血》置けてアド差を広げて、相手のミスプもあり勝ち
×◯◯

 2−0−1でなぜか1位(階段が崩れたらしい)。
 サイド後の勝率がいい。でもサイド後の構成をメインにするのは何か違う気がする。
 http://magic.tcgplayer.com/db/article.asp?ID=14449&writer=Seth+Manfield&articledate=2-13-2018
 ジェイスとちあみん解禁に(市場の値段が)湧いていたので、海外プロの評価が気になって雑に翻訳してみました。記事はTCG Player.comより、世界選手権15王者・Seth Manfieldが書いています。
 いつものことですが雑訳注意。ところどころ適当です。

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Brewing with Jace and Bloodbraid Elf
Seth Manfield
2/13/2018 11:02:00 AM

 今回、モダンに禁止解除が行われるチャンスだとは知っていたけど、正直可能性はほとんどないかな、と思っていたところだった。《精神を刻む者、ジェイス》も《血編み髪のエルフ》も長い間禁止されていたし、禁止解除するタイミングも十分あったはずだしね。突然この2枚が禁止解除されたモダン環境は激変するだろう。

 おそらくだが、《ジェイス》が「25周年マスターズ」に収録されることも今回の解禁理由の一つだと思う。これだけ強力なプレインズウォーカーを刷り直すのを正当化できる理由が必要だからね。《ジェイス》はレガシーで使われ続けているけど、《師範の占い独楽》禁止後はそこまで使われているわけでもなかったけど、《ジェイス》の熱狂的なファンがいることも考えなきゃいけなかったんだろう。

 《ジェイス》は《血編み髪のエルフ》よりよっぽど強力だと思う。《ジェイス》は青のミッドレンジ戦略全般に合致するカードだ。一方、《血編み髪のエルフ》が使えるかどうかの意見は分かれているようだね。ジャンドおじさんたちの手によってクラシックジャンドを復活させる方法の一つとして、うまくいきそうな気がする。一方で、続唱メカニズムを好まないプレイヤーが多いことも事実だ。

 《血編み髪》は《ジェイス》に対抗できる手段の一つとして解禁され、今後互いにマッチアップするようになるだろう。この2枚がどれだけプレイされるようになるかははっきりしない。WotCがこの2枚を解禁したのは多くのテストを重ねたと信じているが、モダンというフォーマットは多様性がありすぎて、何が起こるか予測するのは難しい。

 モダンは今、健全な環境に行きついた。「壊れていないなら、その環境を固定しないこと」。うん、りろんはしってる。この2枚は環境をそこまで壊すことはないだろう。4マナ域をたくさん入れたいデッキはたくさんある。モダン環境を変化させるのに悪い方法ではない。この2枚が使われるアーキタイプが人気になるんだったら、アグロやコンボ戦略がこれらのカードに対してより有効な回答になるわけだ。


《ジェイス》を使ったデッキ
 《ジェイス》が行き着く先はどこだろう? 現存するデッキから話をすると、ランタンコントロールには75枚中に2枚は採用できると思う。でも、だからといってランタン使いの皆さんは喜んでばかりいられないぞ。そもそも《ジェイス》自体がランタンコントロールに対してとても有効で、即座に《真髄の針》を刺すよう要求される。

 たとえば緑系トロンから《ジェイス》が出てくるようなビックリドッキリメカはさすがにないだろう(ごめん、ひょっとしたら2週間後には前言撤回してるかもしれない)。緑系なら、緑のクリーチャーを基軸にしたバントミッドレンジにはすんなり収まりそうだ。

【デッキリスト:Bant Company】
creature 31
3 《極楽鳥/Birds of Paradise》
1 《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix》
4 《献身のドルイド/Devoted Druid》
3 《薄暮見の徴募兵/Duskwatch Recruiter》
3 《永遠の証人/Eternal Witness》
2 《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》
1 《翻弄する魔道士/Meddling Mage》
4 《貴族の教主/Noble Hierarch》
1 《反射魔道士/Reflector Mage》
1 《無私の霊魂/Selfless Spirit》
4 《呪文捕らえ/Spell Queller》
3 《療治の侍臣/Vizier of Remedies》
1 《歩行バリスタ/Walking Ballista》

spell 8
4 《召喚の調べ/Chord of Calling》
4 《集合した中隊/Collected Company》

land 21
1 《植物の聖域/Botanical Sanctum》
1 《繁殖池/Breeding Pool》
3 《森/Forest》
2 《ガヴォニーの居住区/Gavony Township》
1 《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
2 《地平線の梢/Horizon Canopy》
4 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1 《平地/Plains》
2 《寺院の庭/Temple Garden》
4 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》

sideboard 15
1 《エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor》
1 《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender》
1 《弁論の幻霊/Eidolon of Rhetoric》
3 《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》
1 《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War’s Wage》
1 《コーの火歩き/Kor Firewalker》
3 《流刑への道/Path to Exile》
1 《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
1 《反射魔道士/Reflector Mage》
2 《統一された意思/Unified Will》

 このデッキならおそらく、《ジェイス》を入れるに値する。デッキに入っている大量のシャッフル手段で《渦巻く知識》を効果的に使えるし、コンボパーツを揃えるのにも役に立つ。そう考えると、典型的なミッドレンジやコントロールだけでなく、コンボ戦略においても有効だということになる。ただ、このデッキにおいては《集合した中隊》でヒットするカードの枚数が重要になるので、4枚入れることは難しいだろう。入れるとしても1~2枚に収まるんじゃないかな。

 《ジェイス》の本来の居場所はコントロールデッキだろう。青主体のデッキにパワフルなカードが加わるわけだが、それはどれだけいいことなんだろうか? 《謎めいた命令》の枠を《ジェイス》に置き換えることで、より違ったスタイルの《ジェイス》主体のコントロールデッキを楽しむことができそうだ。《ジェイス》がデッキの頂点になれるというのは大きい。

 これはモダンで「奇跡」戦略をとる上で非常に良い。このフォーマットにおいて最近《アズカンタの探索》や《選択》という新戦力が追加されたことも意識すべきだ。試してみる価値はある。

【デッキリスト:青白奇跡】
creature 2
2 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
planeswalker 3
3 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
spell 30
2 《謎めいた命令/Cryptic Command》
2 《拘留の宝球/Detention Sphere》
2 《天使への願い/Entreat the Angels》
2 《論理の結び目/Logic Knot》
4 《選択/Opt》
4 《流刑への道/Path to Exile》
2 《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
4 《血清の幻視/Serum Visions》
2 《時間の熟達/Temporal Mastery》
4 《終末/Terminus》
2 《熟慮/Think Twice》
land 25
4 《天界の列柱/Celestial Colonnade》
4 《廃墟の地/Field of Ruin》
4 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2 《氷河の城砦/Glacial Fortress》
2 《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
5 《島/Island》
1 《秘教の門/Mystic Gate》
3 《平地/Plains》

 今までの青白コントロールとはどう違うのか?と聞かれれば、これは間違いなくシナジー重視のデッキということだ。白緑呪禁オーラが先週末のグランプリを制したこのタイミングでは、《終末》が環境的にいい位置にいるのは明らかだ。当然このリストは案でしかなく、もう少し練り込みが必要だろうが、今までのコントロールデッキとは一線を画したパワーがあるデッキをつくれることは疑いようがない。


《血編み髪のエルフ》を使ったデッキ
 モダン環境にはたくさんの青いデッキがひしめいているし、今回の解禁によって《ジェイス》が加わればさらにその傾向は顕著になるだろう。一方で、赤緑軸のミッドレンジ戦略は極めて少ない。ジャンドはアブザンに後塵を拝していて、ジャンドは消滅の危機にある。《血編み髪のエルフ》の解禁はその傾向に待ったをかけるだろう。

 ジャンドは《血編み髪》の古くからの居場所だが、4マナ以上のカードを使わないのが現在の緑黒系デッキの基本的な戦略だ。たまに《高原の狩りの達人》やら《ゲトの裏切り者、カリタス》やらを見ることはあるが、2枚以上の4マナクリーチャーが入っているリストは普段見掛けない。《血編み髪》を4マナ域として扱うかどうかは甚だ疑問だが。

 ジャンド華やかなりし時、《血編み髪のエルフ》は簡単に4マナに到達できた――《死儀礼のシャーマン》の存在だ――が、死儀礼は死んだ、もういない。現在のジャンドである《死の影》デッキは土地が少なすぎて《血編み髪》はプレイできないだろう。《貴族の教主》とのハイブリッドは検討に値するが、4色デッキを望んでいるわけではない。《血編み髪》の真価は、どれだけインパクトのある呪文を続唱で唱えられるかにかかっている。

 《血編み髪》の居場所がジャンドであるかどうかは定かではない。もちろん《ヴェールのリリアナ》がめくれればそりゃすごいに決まってるが、毎回上手くいくわけじゃないのが続唱だ。たとえば赤緑カラーで、《風景の変容》以降の有力デッキである赤緑土地破壊のようなデッキには、戦略的にもしっくりくる気がする。

【デッキリスト:RG Ramp】
creature 21
4 《東屋のエルフ/Arbor Elf》
2 《極楽鳥/Birds of Paradise》
2 《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells》
3 《業火のタイタン/Inferno Titan》
1 《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
2 《ピア・ナラーとキラン・ナラー/Pia and Kiran Nalaar》
3 《嵐の息吹のドラゴン/Stormbreath Dragon》
1 《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》
3 《不屈の追跡者/Tireless Tracker》
planeswalker 3
2 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
1 《ゼンディカーの代弁者、ニッサ/Nissa, Voice of Zendikar》
spell 15
4 《血染めの月/Blood Moon》
2 《ムウォンヴーリーの酸苔/Mwonvuli Acid-Moss》
1 《原初の命令/Primal Command》
4 《石の雨/Stone Rain》
4 《楽園の拡散/Utopia Sprawl》
land 21
9 《森/Forest》
1 《山/Mountain》
3 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
4 《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
4 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》

sideboard 15
2 《古えの遺恨/Ancient Grudge》
2 《神々の憤怒/Anger of the Gods》
3 《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》
2 《稲妻/Lightning Bolt》
1 《強情なベイロス/Obstinate Baloth》
2 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1 《粉砕の嵐/Shatterstorm》
2 《三なる宝球/Trinisphere》

 このデッキはマナ加速から3ターン目に《血編み髪のエルフ》を叩きつけるデッキで、こういう使い方ならインパクトが大きいだろう。マナクリーチャーを引き当てることも多いだろうが、このデッキはより多くのマナ加速を必要とする。《石の雨》や《血染めの月》を続唱できれば、好きな展開に持ち込めるだろう。

 このデッキは4マナクリーチャーを好きなものに交換できる枠があるので、4枚の《血編み髪のエルフ》を採用してみたらどうだろう。相手の《血編み髪》をボコるために《溶鉄の雨》を3マナ圏に採用するのもいい。土地破壊が飛んできて頭を抱えるプレイヤーの顔が浮かぶようだよ。

 現存するデッキにおいては、赤緑土地破壊が《血編み髪》の新たな居場所になると思う。《ジェイス》と《血編み髪》が共存するデッキも出てくるかもね。レガシーで《断片無き工作員》がスゥルタイ続唱ってデッキをつくったみたいにね。

【デッキリスト:Temur Moon】
creature 16
4 《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》
4 《貴族の教主/Noble Hierarch》
2 《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
4 《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
2 《不屈の追跡者/Tireless Tracker》
planeswalker 3
3 《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
spell 19
4 《祖先の幻視/Ancestral Vision》
3 《血染めの月/Blood Moon》
2 《電解/Electrolyze》
4 《稲妻/Lightning Bolt》
1 《焙り焼き/Roast》
3 《血清の幻視/Serum Visions》
2 《広がりゆく海/Spreading Seas》
land 22
2 《繁殖池/Breeding Pool》
3 《森/Forest》
3 《島/Island》
4 《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1 《山/Mountain》
2 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2 《蒸気孔/Steam Vents》
1 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
4 《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》

 これはティムールカラーのシンプルなミッドレンジデッキで、土地破壊パッケージとパワフルな4マナ域で構成されている。続唱を最大限に生かすため、メインデッキには《瞬唱の魔導士》を入れていない。青のミッドレンジデッキがカウンターを積めないのはいただけないが、それを埋めてあまりあるパワーがこのデッキにはある。《祖先の幻視》を《ジェイス》の0能力でライブラリーに積み込んで、続唱でプレイすることで大量のアドバンテージを得られる。《血染めの月》は依然一線級のカードで、これの続唱を目論んで《血編み髪のエルフ》をプレイするだろう。

 ここまで読んでくれてありがとう!!

Seth Manfield
 https://www.channelfireball.com/articles/mardu-vehicles-in-standard/
 上記記事の雑翻訳。自分のために雑に訳したので、使用は自己責任でお願いします。
 というか1/31に書かれてたのを今更見つけたので、誰か訳してるかもしれない。正確な情報が知りたいなら、もっと巧い訳を読みましょう。もしくは自分で読みましょう。
 本記事には後半にサイドボードのIN/OUTとそれに関するコメントがあるけど訳しませんでした。理由は(元記事を)読めばわかる。希望があればコメントください(適当)。

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 今週は、環境初期の勝ち組の一つ、マルドゥ機体を見ていこう。

■マルドゥの強み

 マルドゥ機体は1ターン目、2ターン目の豊富で強力な動きのおかげで、最高の「雪崩れ込み系」デッキのひとつになっている。《模範的な造り手》や《キランの真意号》は、スタンダード環境において様々な場面で活躍ができるからだ。
 マルドゥ機体は出だしにつまずいた相手や、《才気ある霊基体》のようなカードで「通常の」戦闘シナリオを考えている相手を簡単に打ち負かすことができる。《真意号》で回避するだけでなく、《稲妻の一撃》《削剥》《無許可の分解》などによってその邪魔を排除できるからだ。加えて《屑鉄場のたかり屋》はカードの交換を進めていけばゲーム後半でほぼ確実に戦線に復帰できるので、憂慮なく攻撃に向かわせることができる。

 マルドゥ機体には飛行クリーチャーや《熱烈の神ハゾレト》《無許可の分解》の追加ダメージによってロングゲームもこなすことができる点も利点のひとつだ。私もリソースを使い切った後に《ハゾレト》《たかり屋》で勝利をもぎ取ったことが何回もある。同じことが対グリクシスエネルギーのようなデッキ相手にも頻繁にあり、早めのリソース交換から本体火力の連打で勝つことができる。

 また、マルドゥ機体は《強迫》からの《チャンドラ》から《残骸の漂着》まで、多様性があり強力なサイドボードプランを備えている。各マッチアップで効果的なカードを選ぶことで、サイドボード後のマッチアップをより改善することができる。

 赤単や緑黒「巻きつき蛇」とのマッチアップのように、サイドボード後ゆっくりとしたゲームプランを望むなら、追加の《削剥》やいくつかの全体除去(普通であれば《残骸の漂着》&《焼けつく双陽》だが《燻蒸》も選択肢としてある)を回答として加えることができる。赤単には《領事の権限》や追加の《霊気圏の収集艇》、緑黒には《栄光をもたらすもの》や《排斥》、といった具合にだ。
 コントロール、または青白ギフトのようなコンボ指向のデッキに対しても同じことが言える。サイドボード後のゲームを他のデッキよりも優れたものにできる。

 マルドゥ機体はすべてのマッチアップにおいて堅実なサイドプランを用意することが最も得意なデッキで、2人の優秀なプレイヤーが完全に異なる戦略をとることもあるが、どちらも実行可能なプランで、違った戦略もまた必要だろう。
 
 
■マルドゥ機体の弱点

 マルドゥ機体は赤いデッキに対しては非常に弱く、赤系アグロが再び人気を集めるとすれば深刻だ。マルドゥ機体は、ミッドレンジやコントロールが苦手とする、より攻撃能力の高いクリーチャー、より機体とのシナジーを意識したクリーチャーをチョイスするため、軽いリアクション手段を持たない。すべてのクリーチャーは、本質的にそれらの上に「ブロックできない」と書かれているようなものだ。特に後手番で顕著だが、あなたのクリーチャーは攻撃しなければ相手を怖がらせることもなく、多くの対戦相手は《致命的な人押し》や《削剥》を搭乗要因や《霊気圏の収集艇》に打ち込み、防御の脆さを最大限咎めてくるだろう。

 また、マルドゥ機体は青黒コントロールやグリクシスミッドレンジのような、サイドボード後にこちらの早い動きに対処できるデッキにも苦しめられる。メインボードはこちらの《ハゾレト》への対処札がせいぜい2枚の《ヴラスカの侮辱》と、あとは《至高の意志》程度しかないが、サイドボード後は《削剥》《侮辱》が4枚体制でこちらの脅威を確実に殺しに来るだろう。
 相手の対策に対して、デッキをジェスカイカラーにして、《呪文貫き》を取ることが許容されそうな数少ないメタ上の機会ではあるだろう。相手にとっての脅威を展開し、《排斥》のようなカードをうまく活用するための時間も長くなる。《強迫》があるとはいっても、トップデッキを防ぐことはできないしね。

 最後に、マナ・ベースについても述べておこう。
 手がかりを失い(訳注:《スレイベンの検査官》は偉大だったね!)と基本土地への依存度が高くなり、デッキは以前にも増して不安定になった。ゲーム初期のマナ要件を満たすために、そして大量のタップイン土地を採用しながら十分な黒マナ源を確保するために、《霊気拠点》に依存しなければならない。相手に機体やクリーチャーを殺されて《産業の塔》から黒マナが出なければ、墓地に大量の《たかり屋》を、手札に大量の《分解》を抱えて死ぬだろう。

■マルドゥ機体のつくりかた
 いくつか異なるアプローチがあるが、最も一般的な形から見てみよう。

Mardu Vehicles
3 《山/Mountain》
3 《平地/Plains》
2 《霊気拠点/Aether Hub》
2 《泥濘の峡谷/Canyon Slough》
4 《秘密の中庭/Concealed Courtyard》
1 《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
4 《感動的な眺望所/Inspiring Vantage》
4 《産業の塔/Spire of Industry》
creatures
4 《ボーマットの急使/Bomat Courier》
1 《模範操縦士、デパラ/Depala, Pilot Exemplar》
3 《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》
2 《ピア・ナラー/Pia Nalaar》
4 《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》
4 《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar》
4 《経験豊富な操縦者/Veteran Motorist》
spells
2 《マグマのしぶき/Magma Spray》
4 《キランの真意号/Heart of Kiran》
4 《無許可の分解/Unlicensed Disintegration》
2 《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》
1 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
2 《稲妻の一撃/Lightning Strike》
sideboard
2 《削剥/Abrade》
2 《炎鎖のアングラス/Angrath, the Flame-Chained》
2 《排斥/Cast Out》
1 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
3 《強迫/Duress》
1 《マグマのしぶき/Magma Spray》
1 《泥濘の峡谷/Canyon Slough》
2 《残骸の漂着/Settle the Wreckage》
1 《領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship》

 このデッキが最後に活躍してから、この形はほとんど変わっていない。ローテ後に(訳注:《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》の代わりに)《熱烈の神ハゾレト》を追加することは議論の余地がなかった。ほぼ全てのマッチアップにおいて、1番、あるいは2番目に優れたカードであることは間違いないだろう。
 まだ議論の余地があるのは《経験豊富な操縦者》が現在のメタゲームにおいてどれだけ価値があるか、ということだけだ。《つむじ風の巨匠》がいるだけで攻撃できないし、マナベースに負荷もかかるし、ほとんどのサイドボード後のマッチアップでは役に立たない。2ターン目に《産業の塔》を置くことができないのもストレスだ。
 《経験豊富な操縦者》を解雇したら何を採用すればいいだろう? 単体での戦闘能力に長けていて、かつ《キランの真意号》に乗れることが望ましい。パッと思いつくのは《執拗な猛竜》と《栄光半ばの修練者》かな。《執拗な猛竜》は早いターンには特に脅威になルシ、もし早いターンに唱えられなくても《キランの真意号》に乗れることでデメリットを緩和できる。一方《栄光半ばの修練者》はブロックされるとうんざりするが、貴重な絆魂持ちだ。

 除去に目を向けてみると、《マグマのしぶき》《ショック》《致命的な一押し》《削剥》《木端+微塵》あたりで採用が別れている。それぞれ一長一短があるが、私の個人的な選択肢としては《マグマのしぶき》《木端+微塵》とおいて残りを《削剥》で埋めるが、これがベストというわけじゃない。コントロールが増えるなら《稲妻の一撃》にするだろうし、小粒なクリーチャーが環境に増えれば《一押し》が魅力的に見える・・・、といった具合にね。
 私が思うに、除去は1マナを2〜4枚採用して、4枚の2マナ除去を取らない方がいい。メイン戦では2マナ域がすでに2スロット埋まっていて非常に重く、2枚だけに留めた方がいい。《無許可の分解》は大体のデッキで4積みだが3枚でも許容でき、追加の2マナ除去にすることだってできる。グリクシスや緑黒「巻きつき蛇」に対しては、追加の3点を与えることは難しいしね。

 私は土地の枚数は23枚にして、サイドボードから24枚目の土地を加えるようにしている。22〜24枚のカードが1マナか2マナだから、24枚も土地を入れると大体マナフラするからね。
 サイドボード後は、スローダウンして状況を見ながらカードを出し入れするようになる。ゲームの後半で勝負する感じでね。2枚の《霊気拠点》はデッキに《蓄霊稲妻》でも入ってない限り抜きたくなるほど弱いけど、ここぞのライフは守ってくれる。

 もちろん、これが最適解ってわけじゃない。MOで調整したリストがこれだ:
Mardu Vehicles
lands
2 《山/Mountain》
5 《平地/Plains》
2 《霊気拠点/Aether Hub》
4 《秘密の中庭/Concealed Courtyard》
4 《感動的な眺望所/Inspiring Vantage》
1 《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit》
1 《泥濘の峡谷/Canyon Slough》
4 《産業の塔/Spire of Industry》
creatures
4 《ボーマットの急使/Bomat Courier》
2 《模範操縦士、デパラ/Depala, Pilot Exemplar》
4 《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger》
4 《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar》
2 《執拗な猛竜/Relentless Raptor》
3 《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》
4 《栄光半ばの修練者/Glory-Bound Initiate》
spells
2 《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》
4 《キランの真意号/Heart of Kiran》
1 《街の鍵/Key to the City》
4 《無許可の分解/Unlicensed Disintegration》
1 《永存確約/Built to Last》
2 《木端/Cut》 // 《微塵/Ribbons》
sideboard
1 《泥濘の峡谷/Canyon Slough》
2 《残骸の漂着/Settle the Wreckage》
2 《排斥/Cast Out》
3 《強迫/Duress》
2 《削剥/Abrade》
1 vance’s blasting cannons
1 《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
1 《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》
2 《炎鎖のアングラス/Angrath, the Flame-Chained》

 このリストはしっかりとしたクリーチャーで構成し、赤単とのマッチアップに軸足を置いている。目立つのは、《執拗な猛竜》と《経験半ばの修練者》を採用して《経験豊富な操縦者》をカットしたことだ。
 なぜ解雇なのか? 《操縦者》は《つむじ風の巨匠》と赤単に非常に弱いからだ。《ショック》ならまだしもサイドボード後の《両手撃ち》で殺されてみろ、攻めがグンと遠のく。《操縦者》は、クリーチャーが重くないメタでは優れたカードだけど、そんなの対機体しかないから、優位性はそんなにない。

 一方で《執拗な猛竜》は飛行機械トークンにビビることもないし、守るべきだと思った時、また相手にデカブツがいる時には、搭乗することで相手のターンに入ることができる。一般的な赤白《胆力の道》リストと異なり、《街の鍵》や《無許可の分解》というカードも《猛竜》を攻撃に向かわせるのにもってこいのカードだ。《栄光半ばの修練者》は前者2枚より若干劣るものの、より増えた《平地》から無理なくキャストできるし、何より絆魂はバカにできない。

 ところで、《試練に臨むギデオン》を採用するかどうか迷ったんだ。彼はスタンダードではあまり活躍できなかったし、マルドゥ機体ですらあまり日の目を見たことはない。
 それでも、彼は厄介なパーマネントを妨害して、グリクシスエネルギーの脅威を安全にしてくれるし、何よりも《キランの真意号》から流れる最高の3マナ圏だ。ミラーにおいてもすぐに忠誠度3から脱出できるし、相手の《真意号》《収集艇》《ハゾレト》を止めることができるので、相手がクリーチャーの頭数を引けていないと悲惨な結果になるだろうね。

〜〜〜〜〜〜

 この記事が書かれてから約一週間、メタが苦手なマッチアップばっかりになってますが・・・。
 先週のTemur Energyが弱かったので別のデッキを模索中。
 Mardu Vehiclesはソリューションの仕込みが完了して、土曜日のスパー(ゆきふねさんアザス!)で細部を調整できたので、別デッキを試すことに。
 基本的には白以外の4色の組み合わせでデッキを組むべきだと思っていて、Temurはダメそうだったので、今回はSultaiにトライ。
土地 24
3《霊気拠点/Aether Hub》
2《進化する未開地/Evolving Wilds》
4《花盛りの湿地/Blooming Marsh》
4《植物の聖域/Botanical Sanctum》
2《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
1《異臭の池/Fetid Pools》
1《ハシェプのオアシス/Hashep Oasis》
1《イフニルの死界/Ifnir Deadlands》
1《島/Island》
3《沼/Swamp》
2《森/Forest》

クリーチャー 22
4《光袖会の収集者/Glint-Sleeve Siphoner》
4《巻きつき蛇/Winding Constrictor》
3《歩行バリスタ/Walking Ballista》
3《ピーマの改革派、リシュカー/Rishkar, Peema Renegade》
2《逆毛ハイドラ/Bristling Hydra》
2《人質取り/Hostage Taker》
2《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》
2《スカラベの神/The Scarab God》

その他 14
3《致命的な一押し/Fatal Push》
3《顕在的防御/Blossoming Defense》
4《ヴラスカの侮辱/Vraska’s Contempt》
2《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》
2《自然に仕える者、ニッサ/Nissa, Steward of Elements》

サイドボード 15
3《貪る死肉あさり/Deathgorge Scavenger》
2《野望のカルトーシュ/Cartouche of Ambition》
1《致命的な一押し/Fatal Push》
3《否認/Negate》
1《至高の意志/Supreme Will》
2《帰化/Naturalize》
1《造命師の動物記/Lifecrafter’s Bestiary》
1《川の叱責/River’s Rebuke》
1《秘宝探究者、ヴラスカ/Vraska, Relic Seeker》
 今回の出発点は《ヴラスカの侮辱》を4枚積んだデッキを作る!というところから。まずは構築実績のあるSultaiに。結果、普通のB/G Constrictorになりました。
 このデッキのいいところはメインから《顕在的防御》という1マナカウンターを積める点。肉とスペルのバランスがよくわからなかったけど、枚数はフィーリング。

【マナカーブ】
・4マナの動きを《ヴラスカの侮辱》に固定するため、2〜3マナのカードを少し厚めにとり、テンポ良く押し込む形に仕上げるのが理想(そうしないと赤単に対応できない)。
・3マナで一番強い動きは《リシュカー》or2マナ域展開+《顕在的防御》構え。

【採用カード】
・マナクリは相対的に弱かったので不採用(4マナ圏に強い動きがあまりない)。《顕在的防御》を生かしてクロックを押し付けていった方がプレッシャーになる。
・《歩行バリスタ》は単体でプレッシャーになりづらいので1枚減。サイドに4枚目取ればよかった。
・《翡翠光のレインジャー》は持ってないし高い1GGの捻出が意外ときついので不採用。
・基本パワーが低いので《ロナス》も不採用。マナフラ受けは他にある。
・というわけで、残りの3マナは引き続き《霊気圏の収集艇》。マナに負担をかけないのもいい。Temurより肉が少ないので2枚に。
・少し欲張って《自然に仕える者、ニッサ》を2枚採用。Grixisに触られづらい点を評価。基本、次ターンのランパンとして使う。後半は奥義も視野に入れる。
・《一押し》は4積み確定と思ったけど地元は赤単少ないので3枚。普通は4枚でいいと思う。

【マナバランス】
・緑17黒16青13。ギリギリ。故に青のダブルシンボルは採用不可。
・2T《巻きつき蛇》でエネルギーを使う動きが弱いので《霊気拠点》を減らして《進化する未開地》に。1T黒マナからの2T《拠点》+《収集者》ムーブは強いので4枚使いたいけど、マナクリもいないし、やむなし。
・サイクリングランドはできるだけ採用したいと思いつつも、テンポ重視のため1枚のみ。4枚目
5枚目のアンタップインをできるだけ増やしたい。

【サイドボード】
・Grixis Control/Midrange、一応Mono Redを(可能な範囲で)意識。他は知らん。
・《貪る死肉あさり》はスカラベ、フェニックス採用増のためバリューが以下略。
・《野望のカルトーシュ》は他にいいカードを思いつかなかった。Mono Red対策募集中。《渇望の時》は焼け石に水な気がするけどどうなんだろう。
・ハンデスとカウンターは汎用性でカウンターが勝った。コントロール相手はサイド後基本クロパ。
・でもVehiclesとGPG怖かったので《帰化》再録されたし採用。2マナは偉い。
・《ヴラスカ》は3枚目の置物対策。グダったマッチでは強い。
・《アルゲールの断血》より《造命師の動物記》優先してみたけど、優劣は付けづらい。《スカラベ》考えたら前者か。
 
 
 
 12人?参加の3回戦。

【Round 1】VS Esper GPG
G1:後手7枚。序盤はテンポ良くスタートするも、以降のドローが土地ばっかりでギリギリ相手が間に合ってしまい負け
G2:先手6枚。順当に押し込み勝ち
G3:後手7枚。《収集者》が生き残って数枚引けたらそりゃ勝つよ
×◯◯

【Round 2】VS Grixis Conrol
G1:後手6枚。初動2T《蛇》、カウンター構えて5T《ハイドラ》。除去を2回弾いて勝ち
G2:後手7枚。3T《ニッサ》、4T《造命師》を放っておかれたので、ゆっくりアドを稼いで勝ち
◯◯
 想定相手だから流石に流石に

【Round 3】VS W/U Improvise Approach
G1:後手6枚。蛇リシュカースタートも、相手が先手4T《圧倒的輝き》。クロック間に合わず負け
G2:先手6枚。カウンター構えながら押し込んで、最後はニッサ奥義で勝ち
G2:後手6枚。《収集者》で引き増しできたので勝ち
×◯◯

 わーい3−0。引きが全体的に良かったのであんまり参考にはならないかも。ダブマリなかったし。

・想定通りGrixis Controlにはメインサイドとも有利は取れそう。Grixis Midrangeも大丈夫そう(多分)。Mono Redは正直怖い。もっと軽いカードが欲しい。
・3色なのであんまり安定してないのが気がかり。ドローを進める《マーフォークの枝渡り》辺りは追加採用していいかもしれない。そこそこ打点高いし。
・実は《スカラベ》があんまり活躍していない。ただ、これのおかげで長期戦プランができるのも確かなので、サイドに《ゴンティ》と除去を増やすのもありか。枠がないけど。

 まだまだ詰めるところが多い(主に赤対策)。しばらく使ってみるのもアリか。
 ふとした疑問なのですが。

【日本】
 「土地(Land)」「クリーチャー(Creature)」「呪文(Spell)/その他(Other)」で3種類に分類して掲載
【海外】
 カードタイプ別に7種類に分類して掲載
 (Artifact、Creature、Enchantment、Instant、Land、Planeswalker、Sorcery)

 どちらのほうがいいんでしょうか・・・?

 海外勢(主にアメリカ)の方が、ストラテジー記事の分析が理知的で細かい印象です。カードタイプへの意識が日本勢よりも高いのかもしれません。

 一方で、「生物」「土地」「呪文」みたいな大きな捉え方をしたほうがいわゆる「大局観」がつかみやすい(気がする)ので、感覚的に分かりやすい気もします。日本はなんでも3つに分けるのが得意なので、日本人の感覚に合っているのかもしれませんね。

 個人的には日本風の3分類が馴染んでいますが、特定のカードタイプの参照が必要なデッキとか、そもそも生物が入っていないコントロール(ex:W/U Approach)はタイプ別に見たほうが見やすい気がします。
 使い分けが必要かもしれませんね。今後は意識するようにしよう。

 オチ? ないよ!
 当然Mardu Vehiclesで……と思ったけど、Temur Energyの抜けがらがどこまで戦えるか試してみた。
土地 24
4《植物の聖域/Botanical Sanctum》
4《尖塔断の運河/Spirebluff Canal》
2《根縛りの岩山/Rootbound Crag》
2《隠れた茂み/Sheltered Thicket》
3《霊気拠点/Aether Hub》
2《進化する未開地/Evolving Wilds》
3《森/Forest》
3《山/Mountain》
1《島/Island》

クリーチャー 24
4《導路の召使い/Servant of the Conduit》
4《牙長獣の仔/Longtusk Cub》
3《通電の喧嘩屋/Voltaic Brawler》
1《ピア・ナラー/Pia Nalaar》
4《つむじ風の巨匠/Whirler Virtuoso》
4《逆毛ハイドラ/Bristling Hydra》
4《栄光をもたらすもの/Glorybringer》

その他 12
4《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning》
3《削剥/Abrade》
3《霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester》
1《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》
1《自然に仕える者、ニッサ/Nissa, Steward of Elements》

サイドボード 15
3《貪る死肉あさり/Deathgorge Scavenger》
2《チャンドラの敗北/Chandra’s Defeat》
1《マグマのしぶき/Magma Spray》
3《否認/Negate》
1《ジェイスの消去/Jace’s Erasure》
1《至高の意志/Supreme Will》
1《真っ二つ/Slice in Twain》
1《慮外な押収/Confiscation Coup》
1《造命師の動物記/Lifecrafter’s Bestiary》
1《自然に仕える者、ニッサ/Nissa, Steward of Elements》
 喧嘩は喧嘩だァ!(スススsスクライド
・もはやエネルギーが余って仕方がない、みたいな感じのデッキではなくなったので、テンポとシナジーで勝負! ということで、抜擢されたのはEtBでエネルギーが出る2種のクロック。
・《通電の喧嘩屋》は2マナ域最強クロックで、《牙長獣の仔》と違って後手番でも強い。偉い。
・《霊気圏の収集艇》は大流行の《再燃するフェニックス》《栄光をもたらすもの》に強いので採用。
・《ピア・ナラー》ピン差しは気分。マナフラ受けとして採用。
・土地は引き増し方法を失ったため25枚、と思ったけどマナフラしやすかったのでお試し24。25枚目はサイクリングランドの3枚目っぽい。
・サイドボードは適当なのでまだデッキじゃないよ。Mardu Vehiclesに入れてる《チャンドラ》を戻し忘れた! メインサイド併せて4にしないとまずいよね!(痴呆)メイン4でもいいと思いつつ、後手時に弱いので2枚が適当かも。
・《チャンドラの敗北》は《チャンドラ》で困ることが多そうなので多めに2枚。Vehiclesと当たったら泣いて謝る。
・《貪る死肉あさり》は《フェニックス》対策として入れるバリューが高まったので多めに3枚。大体殴らせてくれないし。

 17人参加! やはり禁止は正解だった……?

【Round 1】VS 4C Energy(Grixis Midrangeに《ヴラスカ》タッチした形)
G1:後手7枚。除去ばっかり引いてきてクロックが見えず、《スカラベ》着地でほぼ終わり
G2:先手6枚。4枚目の土地が5ターンぐらい見えず、見えてもサイドカードにたどり着けず負け
××
 押し切れそうだったのでマッチアップはそこまで不利はつかないと思うけど、グダったときのカードの強さが違うのでちょっとつらい。

【Round 2】VS W/U Approach
G1:後手7枚。まあメインは茶番。2マナのカードを引きすぎて攻めが細かった
G2:先手6枚。《真っ二つ》を《不可解な終焉》に打って出てきた恐竜トークンで攻め立て、最後は《チャンドラ》2点で勝ち
G3:後手7枚。ちょっとマナフラ気味も《栄光をもたらすもの》でいくらか削れたので、最後は《ニッサ》X=7から奥義で勝ち
×○○

【Round 3】VS Mono Red Aggro
G1:後手6枚。4T《凶兆艦隊の向こう見ず》からこちらの《削剥》で《収集艇》がやられ、《ハゾレト》で押し込まれて負け
G2:先手7枚。軽量除去から《栄光をもたらすもの》2連打で盤面を整えて、フェニックスを《貪る死肉あさり》で処理できて勝ち
G3:後手7枚。相手トリマリにつき茶番……のはずが《ハゾレト》でちょっとピンチ。でもまぁさすがに勝ち
×○○

 2-1だけど運も味方したのでやや上振れ感(あんまりマリガンしなかった)。デッキは弱くもないが強くもない。禁止カード2種は偉大。もうちょっと調整はできそうだけど、KPおばけなデッキになかなか勝てなさそうなので、さてどうしようか。
 Grixis系が多くて上位卓にいたので、このデッキのスピードだとプレッシャーにならずあまり強く出られない。逆にVehiclesならもっと楽に勝てそうな相手ばっかりだったような。 赤 単 以 外 は な !

 どのマッチでも《霊気圏の収集艇》が強かったので、このカードが入ったデッキを使っていくのがよさそう。
 どのカードを選ぶべきか上手く理論付けできなかったので、言語化するために、下記5つの指標を基に点数化してみました。
(1)テンポ:フィニッシャーとして展開するターン(4ターン目以降)に出した際の圧力や、出た際の速効性などを加味。
(2)耐性:除去体制や相手の対処手段の少なさを評価。
(3)親和性:攻撃的なMardu Vehiclesというデッキに合っているかどうか。
(4)防御力:後手番など、受けに回る場合の貢献度。
(5)持続性:そのフィニッシャーが盤面に居続けることでのプレッシャーを評価

 ◎=3点、○=2点、△=1点、×=0点で総合評価を算出。
 (S:10点以上、A:8~9点、B:6~7点、C:4~5点、ゴミ:3点以下)

1.《熱烈の神ハゾレト》
(1)テンポ:◎マナカーブの頂点として最良。クロック、打点も高い
(2)耐性:◎相手の対処方法が限られる(基本は《ヴラスカの侮辱》など4マナ以上)
(3)親和性:○マリガンが多いデッキで初手の少なさが長所になり得る
(4)防御力:×後手番やMono Red相手にとにかく弱い。立たせて守らなければいけない盤面はほぼ負け
(5)持続性:△盤面制圧力はとにかく高いが、特殊な運用を迫られる
【総合評価】9点(A評価)
 初手6枚や初手5枚を利点に変え得る点で、他とは一線を画する。ゲーム終了までの時間、対処方法の少なさが魅力だが、手札でのダブつきや後手時の際の弱さは魅力をもってあまりあるデメリット。4枚は入れすぎ。

2.《再燃するフェニックス》←New!!
(1)テンポ:△殴り始めはゆっくり。機体に乗る動きもどこか弱い
(2)耐性:○相手の対処がやや難しい(除去や相打ちを強要する)
(3)親和性:○飛行のため《キラン》と並べて安定した圧力をかけられる
(4)防御力:○タフネスは低いが受けに回っても強い。横並べも可能
(5)持続性:○安定したクロックを刻める
【総合評価】9点(A評価)
 後手番でも強く、固め引きしても2枚以上展開でき、どのデッキ対しても腐らないのが最大の強み。速攻をかけたい場合は他のカードに劣るが、粘り強いデッキにしたいなら採用を。

3.《栄光をもたらすもの》
(1)テンポ:△重い。4マナアクションからワンテンポ以上遅れるが、出したターンの速効性は高い
(2)耐性:△相手の対処が割と簡単。速攻があるのが救い
(3)親和性:◎除去と飛行クロックを兼ねるため盤面制圧力が高い
(4)防御力:△登場が遅いが膠着状態の打破に最適
(5)持続性:△飛行・速攻のため不可避のクロックとして非常に優秀だがまず放っておかれることはない
【総合評価】7点(B評価)
 展開テンポの悪さ、除去体制のなさは上記2枚に劣る。サイドボード専用と思っていいが、除去を減らす目的でメインに1~2枚なら。盤面膠着を破るとともにPWへの間接的な回答にもなる。

4.《反逆の先導者、チャンドラ》
(1)テンポ:◎マナカーブ通りの展開ができた場合の4Tの最良アクション
(2)耐性:△クリーチャーデッキの場合は対処されやすい
(3)親和性:○キランとの相性が良くコンバット以外のダメージソースとして優秀
(4)防御力:×-3能力で除去を兼ねるがほぼ使い捨て
(5)持続性:◎盤面優位を固めつつフィニッシュまで持っていける
【総合評価】9点(A評価)
 もう一つのフィニッシャー。自衛能力は低いので、クリーチャーデッキ相手には結構な確率で無力。一応《キラン》に乗れるが、考えなしに搭乗できるシーンは多くないというのが個人的な感触。

5.《炎鎖のアングラス》
(1)テンポ:×重い、出たターンに何もしない
(2)耐性:△クリーチャーデッキの場合はほぼ何もしない
(3)親和性:△キランとの相性はいいがメインで5マナ使ってまでやる仕事ではない
(4)防御力:△-3で確定除去、相手PWにも突っ込めるが使い捨て
(5)持続性:○相手のハンドを縛りつつフィニッシュ可能なのはチャンドラにはない利点
【総合評価】5点(C評価)
 対コントロール相手は《キラン》の活用も考えると8~9点まで跳ね上がる。いずれにせよサイドボード要員。手札から《スカラベ》を叩き落とせるとテンションが上がるがほぼ不可能だと思う。


 いいフィニッシャーがいない……。《ハゾレト》も「選べる中での最良」って感じですね。
 スピード感を持たせるなら《ハゾレト》、粘り強さを加えるなら《フェニックス》、中速~低速が多いなら《チャンドラ》、といった具合じゃないかと。どちらかはメタや好みだけど、後手時の強さを考えると《フェニックス》を推したいです。そのぐらい《ハゾレト》は後手時に弱いので。スプリット採用するか、サイドボードが有り余ってるなら先手時《ハゾレト》後手時《フェニックス》なんてのもありかも。通常そんな枠はないけど。
いろんな大会でMardu Vehiclesが勝った
 やめろ! 使いづらくなるだろ!(本音

【勝てた理由】
 単純に「ガードが下がっていただけ」だと思います。
・赤単側の《削剥》の枚数が減った(ついでに《アン一門の壊し屋》が増えた)。
・グリクシスが《致命的な一押し》《削剥》の枚数を減らし、より丸いカードを増やした。
・サイドボードに《領事の権限》が非常に少なかった。

【今後の予想】
 Mardu Vehiclesが勝つことで、サイドボードに《グレムリン解放》《力ずく》あたりを取るデッキも出てくるでしょうし、そもそも長期戦を安定して戦えないデッキであることは明白(マナベースの件)なので、おそらく今後の大会では構成を変えた赤単に食われると思います。

 一応、MOPTQのTOP32に掲載されたMardu Vehiclesのリスト3つのカード構成比較表をつくってみたので、参考にしてみてください。個人的には23位のリストが一番好きです(サイドボード以外)。

 こっそり出てました(小声
 双頭巨人戦のイベントで、人数合わせで参加。チームメイトはデッキビルダー・Kさん。《エンジン始動》とか《侵入者への呪い》で殺された思い出がフラッシュバック。

 プールを共有して使っていいということで、普通のシールドより強いデッキができるみたい!

【イクサランの束縛】
《贖罪の聖騎士/Paladin of Atonement》
《束縛の司教/Bishop of Binding》
《束縛の司教/Bishop of Binding》
《風への放流/Release to the Wind》プロモ
《海底の神託者/Seafloor Oracle》
《狡猾な巾着切り/Crafty Cutpurse》
《誘導記憶喪失/Induced Amnesia》
《ヴォーナの飢え/Vona’s Hunger》
《死者の宝箱/Dead Man’s Chest》プロモ
《黄金の守護者/Golden Guardian》
【イクサラン】
《幻惑の旋律/Entrancing Melody》
《呪文詐欺/Spell Swindle》
《アズカンタの探索/Search for Azcanta》
《形成師の聖域/Shapers’ Sanctuary》

 強いデッキとは(哲学
 ボムといえるようなボムはないけど、《束縛の司教》2枚と《幻惑の戦慄》という除去兼クロックのおかげで、戦えないことはなさそうな様子。
 3枚の《アゾカンの予見者/Atzocan Seer》を生かせるよう恐竜デッキを考えるも、4マナ以上の恐竜が6/6の1体だけであえなくボツ。多色化は許容できるも、そもそもタッチしてまで使いたい強力なレアや、アンコモンのカードパワーが足りない状態に。そもそも8パックRIX開けてロードいないって何考えてるんですかこのプール。
 
 
 
 
 
 ここまで言えばわかるな?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 クソビートだ。(ハチワンダイバー風に
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 Kさんのデッキは《束縛の司教》2枚を主軸にしたテンポ系白黒。4マナに除去生物が3枚+α取れていて、アンセムこそないものの軽いクリーチャーにエンチャントして数で殴り勝つ数の暴力。除去も先述の生物になべが加わり最強に見える。
 俺のデッキは青緑マーフォーク。1/1アンブロ、2/1ブロック制限、2/1飛行あたりにカウンターを乗せて殴り勝つ数の暴力(二度目)。バウンス3枚、アンタップ阻害オーラ2枚に《幻惑の戦慄》で無理やり道をこじ開ける戦法。

 3回戦。


【Round 1】VS UBGグッドスタッフ&RW Dinasours
 ひたすら並べてこまめに小突き、戦線が膠着しかかったところで昇殿達成《ヴォーナの飢え》で薙ぎ払って勝ち。


【Round 2】VS RG Dinasours&WB Vampires
 Kさんが黒マナ、俺が青マナを全く引かずダブル事故死。泣きの1回リベンジしたらさすがにテンポ勝ち。
×

【Round 3】VS WUB Pirates&RG Dinasours
 Kさんの支援で俺のマーフォークがいきり立って勝ち。テンポ命。


 2-1。このプールにしてはよくやったのでは?では? やはりクソビート(ry
 とりあえず楽しかったのでオーケー。ドラフトもテンポ系が流行りそうな予感。どの色もひたすら除去が弱いのが気になる。

< 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 >

 

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